おかあさんへ

モモ　20歳　女

お母さん。私も二十歳になりました。覚えていますか？四歳の私があなたの寝室の前で包丁もって震えていたのを。てか知ってたら怖えーよ。
北国の真冬に二日くらいお風呂に閉じ込めてくれたよね。おかげて私は今でも熱いお風呂が苦手です。
我が家には灰皿がいらなかったよね。だって私、中学生くらいまで自分が灰皿だと思ってたもん。背中にはその形跡があるよ。でも腕のいい彫師さんがかっこよく絵書いてくれたんだ。

ねぇお母さん。私が精神科通ってるとき一度も来なかったよね。初診のお金はくれたけどその後のお金、くれなかったよね。私セックス嫌いだしセックス以外で自分で稼いだんだ。お金を稼ぐことの大変さを知った13の秋。これは今でも思うよ。お金の大切さを教えてくれたんだよね。でもさ、拒食だった時ガリガリな私を見てお母さんポン中だって笑ってたよね。いつも笑顔が絶えないお母さんだったね。

今になって言えるけど

てめぇ、ひっぱたくぞ。


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