●更新日 05/11●


ハチワンダイバー  〜ギャンブルの心得


名人戦。羽生二冠が50年に一度の大逆転。指し手を見ていて身震いした。
最近、にわかに将棋が脚光を浴びている。コンピューターがアマ名人を破ったニュースや、漫画「ハチワンダイバー」が溝端淳平主演でテレビ化されたり。この漫画は人生の縮図が見えて将棋が分からない人にもお奨め。

学生の時に土方のバイトをしていた。飯場に帰ってやることと言えば、将棋かチンチロリンだった。日雇いでその日の日当は取っ払い。手にした金を元手にみんながギャンブルに興じる。
自分、小学生の時にアマ三段の師匠(担任の息子で障害者)にみっちり教え込まれていたから少々指せた。
まず、土方のおっさん四天王の一人に誘われて一局。守りは大っ嫌いという素人独特の将棋だった。守りは考えずにとにかく攻めてくる。自分は一切攻めず、受けに回った。
10分もすれば『あーこの人はよくて12手先しか読んでないな』が分かるようになる。
マージャンもそうだが、勢いだけで確かに勝てる時もある。でも、ギャンブルに共通して言えることは、どれだけ先を読んで、守れるか。
守りに守って、おっさんの手駒が無くなるまで待つ。たまにヘタ打ちも混ぜる。そうすれば力の差があることを相手に気取られない。対戦相手も増える。
おっさんは私に詰まれた後、『あれ〜?おっかしいなぁ、もう一回やろうや』
ギャンブルで儲けるには勝ちっぱなしはいけない。2勝1敗ペースでいくのだ。
これは将棋やマージャンだけでなく、他のギャンブルにも当てはまる。パチンコにしたって競馬にしたってそうだ。全部勝とうとするから儲からない。
昔、ラスベガスのことも記事にしたことがあるけど、勝ちっぱなしは百害あって一利なし。ブラックジャックならディーラーがすぐ変わってしまう。(ディーラーを束ねるマネージャーがチェンジする)腕のいいディーラーに変わると札順が正確に読まれて圧倒的に不利になる。
つまり、元手が薄いギャンブルはするな、ということ。街金に借りて挑むギャンブルなど愚の骨頂。『相手にも勝たせる』のがギャンブルの掟なのだから。
負けを享受できる人ばかりになったら、公営競馬もパチンコ屋も潰れてしまうのだけど。


話は脱線するけど、トヨタはやっぱり凄いな、と思う。戦略的に儲けを減らす術を知っているから。



BOSS



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