探偵は風景となれ！とは？（前編）

本題の前に、根っからの巨人ファンの私であるが、今の巨人は好きではない、巨人の選手が嫌いとかではない、体質の問題なんだろうが・・・・今は同情してしまうしかない位魅力がない。

本題、遠い昔だが、中々にセンスがあり将来に期待が持てる新人が入ってきた。
フットワークが軽い・タフ・旅行好き・食好き・酒好き・女好き・遊び大好き・・・・・・・
それでいて一般常識があり、自分を客観的に見れるし、決して目立ちたがり屋ではない男（Ａと呼ぼう）だった。

とは言ってもピンとこないし、誤解されるかも知れないが、私の経験上これは的を射てる。

期待した通り、尾行は勿論、撮影にも長け、なにより危機察知能力が高く、素晴らしいの一言であった。入って３ヶ月目には戦力になり、一年も立たないうちに現場を仕切れるまで成長した。

そう今の坂本ようだ

そのＡの調査事例で忘れられないのが対象者は２０代の女性で、浮気が目的なのだが、単なる素行を見たいという意味合いもある内容であった、日数にして１週間位であったか。

初日・２日目と終え、残りはこのセンスあるＡ１人に任せる事になった。

３日目・４日目と順調にこなし、報告が上がってくる、報告書をチェックするとこれが何時も関心していたが見事で、非常にシンプル且つ内容がわかり易く、的を外さない、しかも早いときたものであった。

今回も当然安心して任せていたわけなのだが６日目の調査で事件は起こった。
そう、対象者にバレたのだ。

俺は今回に限っては本当に信じられなかった、人間なんだから絶対失敗しない人間はいない、失敗にも質があるのだ、優秀な調査員になれば成る程、リスクヘッジに長け、失敗した場合にも最小限に留める能力を持つものなのである。

しかし、前日迄の報告書と、それまでの調査の内容を口頭（ダメな調査員は正確に状況を伝えない、若しくは、隠したりする）で聞いていた感じからはどう考えてもバレそうにない、このような場合、あるとすれば、カメラを直接見られる等の絶対にあってはならないミスが原因になる。

ところが、本人に聞いて見るとそんな事は全くなく、電車のホームでいきなり「数日前から何時も一緒の電車にいますよね？」と、声を掛けられたそうなのだ！

Ａ本人もビックリしたし、そのバレた原因を聞いた俺も！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

本当に可愛そうだ・・・世論調査でも１位らしい


これはなんとも筆舌に尽くしがたい、運がないとも言えそうな非常に驚愕の理由であった・・・・



尾藤