●更新日 02/09●


美人は出来るだけ困らせてやりたい。


「最近、知らない人から携帯電話に『あなたはどんな男性とも関係を持つ女なんだってね。すぐに会える?』というような酷い内容の電話が、頻繁に入るんです。」


こう口火を切ると、まるで気持ちのつかえがとれたように一気に話し始めた相談者のKさんは、同性の私から見ても、惚れ惚れするような美人で30歳前の独身女性でした。

彼女によると、「私は簡単に携帯電話番号を教えたりしないし、テレクラなどに電話したこともありません。電話はずっと留守電にしていたのですが、偶然夜中に出てしまったときに、どこで私の番号を知ったのか教えてくれた男の人がいたんです」とのこと。

その男性は「近くの駅の公衆電話に『誰とでもエッチするから電話して』とフルネームと電話番号が書いてあった」と話したといいます。

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このため「次の朝確かめに行くと、5台あった公衆電話すべてに書いてあって、すぐ消したのですが、いまだに電話がきます。また最近、家の郵便受けに生ゴミを入れられたり、郵便物が盗まれたり…。一人暮らしでとても不安で、誰がこんなことするのか調べてください」というのです。

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依頼を受け、まず自宅周辺を調べると、いたずら書きは半径3キロ四方の公衆電話に数多く書かれていました。平行して自宅付近で張り込むと、2日目の夕方、1人の中年女性がキョロキョロしながらマンションに近づくと、依頼者宅のポストを物色し、中の手紙を抜き取ったのです。それで、彼女は何事もなかったかのように依頼者の隣の部屋に入って行ったのです。

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さらに、その日の深夜、問題の女性が、上下黒のスウェット姿に黒いキャップという怪しい姿で出てくると、近くの公園の電話ボックスに行き、依頼者の名前と携帯番号に加えて、前よりもハレンチな内容のいたずら書きをしたのです。
犯行のすべてをカメラに収めることができた私たちが、Kさんに聞くと、隣人とは「顔すらめったにあわせたことがない。」とのこと。
で、私がなぜそんな嫌がらせをしたのかを聞くため犯人を直撃すると、その中年女性は観念したのか、「今まで、男性と付き合うこともなく、家と会社の往復だけしていた自分に比べて、美人で素敵な彼がいて幸せそうな隣の女性を見て、つい困らせてやろうと思ってやってしまった。」などと告白したのでした。

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結局、犯人は依頼者に謝罪し、すぐにどこかへ引っ越していきましたが、知らずに隣人の妬みを買うなんて美人も大変。実に恐ろしきはオンナの嫉妬でしょうか…。



女探偵ノゾミ



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