●更新日 03/02●


心霊事件簿シリーズ 〜佐倉城址公園(姥ヶ池と13階段)〜


ある日、編集会議でこのようなことを言われました。
「季節柄、怪奇をやろう。ということで、山木くん。よろしく」
え?俺!? 周りを見渡しても、山木という名字は自分しかおらず、さも決定事項かのように議題は次に流れてしまった。
この時、季節は東京も雪が舞う2月。まさか、真冬に心霊スポット行って来いという指示が出るとは・・・。
復活はある日、突然に。そんなワケで、怪奇探偵がエン探偵メント内で、不定期に更新することになりましたので、どうぞ宜しく。
久しぶりの心霊事件簿シリーズ第一弾は、こちらからスタートです。



佐倉城址公園

千葉県佐倉市。 現在、国立歴史博物館が建つ敷地は、かつての佐倉城の跡地であり、 また明治期に城跡は破壊され、第二次大戦中には練兵場と兵舎が建てられた。
園内には子守りの老婆が身を投げたという、伝説の「姥ヶ池」がある。
池からは、夜な夜な老婆のすすり泣く声が聞こえてくるという。また、練兵場跡には13階段が建っており、兵士の処刑に使われたという




写真

ここはかつての城跡(佐倉城)でして、現在は公園として整備されている場所です。園内の敷地はかなり広く、森と呼んでも差し支えないくらいの木々に覆われ、急な坂道や崖に近い階段などが有ります。地元民のジョギングコースとして打って付けの場所なのでしょう。昼はジョガーや散歩にいそしむ人達が多いですが、夜になると外灯が非常にまばらになる為、何の比喩でもなく、森の中の闇に取り残された気分になります。

写真

この城跡の心霊スポットは主に二つ。練兵場に有るとされる処刑13階段と、子守の老婆が身を投げたとされる姥ヶ池。
練兵場跡は公園に入ってから周回するように公園を入って行くと、奥に広場があります。
その広場にポツンと存在しているとか。その姿があまりにも異質な為、「処刑に使われた階段」ということで広まったみたいですが・・・。百聞は一見に如かず。映像は、コレ。

写真

本当に、広場にポツンと建っています。
もっと引きの映像で撮りたかったのですが、周りに外灯がなく写らないので近写でご容赦。
広場の入り口部分から入り、外灯のない原っぱにうっすらと浮かんでくる階段。シチュエーションとしては中々来るものがありました。
だけど・・・。
・・・?・・・・・・?あれ、12階段までしかない。何度数えても、12までしか階段無いぞ??
まぁ、12でも13でもこんな原っぱにポツンと階段が建っているのは異質なことに代わりはなく、誰が何のために作ったのだろうと思っていたのですが、あっさりと解決しました。

写真

「訓練用の12階段。兵士が高所からの飛び降り訓練に使用したコンクリート製の階段。木製の飛び降り台と違い、壊すのが大変なため、戦後も残ったと考えられます」


・・・なるほどね。処刑の文字なんてどこにもなく、怪奇がまとわりつく遺物なんかでは無さそうです。
むしろ、戦後に登って遊んでいたら落下したなんて子供の事故の方が多いかも。

さて、もう1つのスポットが姥ヶ池。こっちは佐倉城が有った時代、家老の幼い娘を、お守役の姥が間違って池に落として死なせてしまい、窮した姥も池に身を投じて後を追った・・・という伝説が基になっており、夜な夜な老婆のすすり泣く声や怪異な音が聞こえてくるとか。この池は、公園の丁度中心に位置しており、辿り着くためには相当奥に入って行かなければなりません。
入って行くと・・・

「ウゲッ」「ウゲェ!!」

なっ!なんの音!? 低いうなり声というか、もの凄い不気味な声が辺りに木霊します。

「ウゲェ!!」

外灯などない漆黒の闇の中、耳の中に入ってくる奇怪な声。直ぐ隣には、入水自殺を図った曰く付きの池が。


ガサガサッ


何か動いたぞ! 何かいる!?
ライトを当てたところ、カエルが逃げて行きました。そう、カエル。蛙。

―ウシガエル―
水草の繁茂する流れの緩やかな河川、池沼、湖、湿地等に生息する。警戒心が強く、外敵が近づくと跳躍して逃げる。鳴き声はウシに似ており、和名の由来にもなっている。声は非常に大きく数キロメートル離れていても聞こえることもあり、時に騒音として問題になるほどである。(出典 Wikipedia)


昔の日本ではどこにでもいた蛙なのですが、今じゃ都市の開発などで田舎でしか見られなくなってしまいました。千葉でも奥の方に入って行かないと中々見ることがないのでしょう。都市部に近い佐倉市だと見ること無いのかな?低い鳴き声が心霊スポットとの相乗効果になり、こんな「不気味な声」と噂が立ったのかも知れません。

写真

まぁ、看板にも有るように、佐倉城の時代から居たようですけどね。

写真 画像加工でも、ここまでしか明るくなりません

ただ、この場所は柵も低く、夜は周りが真っ暗になるため、非常に危険な場所です。水難事故も起きているようですし、遊び半分に行くと、時として取り返しの付かないことになるのは、別に嘘ではなくて本当の話。

フッと、ちょっと強めの風が吹いただけで、池の中に落ちてしまうかも・・・?



山木



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