●更新日 06/28●
交際クラブなのに鉄道会社?!
交際クラブ詐欺 ベーゼ1 交際クラブ詐欺 ベーゼ2
前回までの調査で浮かび上がってきた2つのキーワード「ベーゼ」と「不二化」。
「ベーゼ」と契約した被害者がお金を支払ったのは「フジカ」の銀行口座。
それならこの2つが無関係ではありえない。
「不二化」を調べれば「ベーゼ」のこともわかってくるはずだ。
「ベーゼ」は正体不明の幽霊会社だったが「不二化」という会社はすぐに見つかった。ちゃんと届出もされている正式な法人だ。
正式名称は「株式会社 不二化」。
会社の住所はごく普通のマンションの一室。
そして、この「不二化」の会社役員や業務内容を調べるうち、更にもうひとつ、別の会社が浮かび上がってきた。
「ベーゼ」と「不二化」の関連会社らしきこの会社。
その会社も某マンションの一室に所在している。
その名は「磐梯急行電鉄 株式会社」
(え? 鉄道会社??)
創業は明治41年。資本金は3億円。
とはいっても明治41年に創業した「磐梯急行電鉄 株式会社」、昭和43年には倒産。その後、経営陣は不動産会社を設立、別の鉄道会社を買収し、「磐梯急行電鉄 株式会社」 は消滅したはずだった。
(それが、どうしてこんなマンションの一室に?)
詳しく調べると、どうやら「磐梯急行電鉄」は現在正統な後継グループ「紀州鉄道グループ」とは別の会社に管理・運営されていることがわかった。
「D社」(仮名)というのが、現在の「磐梯急行電鉄」の主だ。
そして、D社は「磐梯急行電鉄」をいくつもの会社に分割し、それを切り売りしていた。
その数、実に30社以上。
つまりここから導き出される結論は、
「D社」とは“休眠会社”等を売買する
「ペーパーカンパニーブローカー」
らしいということだ。
幽霊会社「交際クラブ ベーゼ」。
そこからお金を受け取る「不二化」。
それに関連する、倒産したはずの鉄道会社「磐梯急行電鉄」。
そして、休眠会社やペーパーカンパニーを扱う、会社ブローカーの「D社」
ますます怪しく複雑になってきたこの案件。
次回ようやく今回の詐欺の全体像が見えてくる。
⇒つづく
特捜班:九坪
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