●更新日 03/17●
昨年12月にもセコムからの情報漏洩が話題になったが、今回は商品である「安全」すら問題視される不祥事である。 調べによると、セコムが火災に気付かなかった原因は、火災監視システムの「工事ミス」。 「火災センサー本体」は、下請け会社により定期的に点検されていたが、肝心のセコム側が、センサーの信号を受け取る点検をしていなかったのだ。 つまり、 @センサーが火災を感知。 Aコントロールセンターへ火災が知らされる。 Bセコムが火災を知り、119通報、緊急対処員が出動。 この@とAの間が「工事ミス」のため、繋がっていなかったわけである。 これではいくらセンサーが正常でも意味が無い。 さらに、セコム側は平成16年7月に取り付けた機器を、3年半の間一度も点検しておらず、そのミスに気付けなかった。 同じくセコムに火災警備を依頼している某パチンコ店に話を聞いてみると、 「年に2回、火災センサーを点検に来ているね。点検の完了報告書ももらっているよ。」 設備点検時に提出される「完了報告書」 点検項目や作業結果が記載される。 「いつも“異常なし”だから安心だと思ってたんだけど?」 と、やや呑気な返答。 だが、先に述べたとおり、時々見られる訪問点検はセコムの下請け業者による「センサー本体」の点検であって、それが警報を伝えているかどうかの点検ではないのだ。 セコムの広報部長は 「安心を売る立場にありながら許されない重大なミス。しかも、点検をしていればミスは発見できた。当社に責任があり、おわびしたい。」 とコメントし、今後全国で点検を行う予定だという。 今回の不祥事は、 ・工事の際、回線のつなぎ方を間違える。 ・工事の後、作動の確認を怠る。 ・その後、作動を確認せず、3年半も放置。 という3つのミスが重なったことが原因。 しかし、施工した直後、作動を確認するべきなのは子供でもわかる理屈だ。それが行われず、しかも3年半の間放置されていたとなれば、警備会社として以前に、企業として明らかに杜撰、怠慢であろう。 単なるミスでは済まされず「セコム社内で何らかの腐敗があるのではないか?」と疑われても仕方がない。 この点について、サービスセンターに問い合わせたところ「現在調査中」との返答。 どうやら「安全」を商品にする前に、まずは自社内部の安全を確立させねばならない事態のようだ。 特捜班 |
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