●更新日 07/10●
結婚詐欺師を捕まえろ!5 〜逃亡者〜
1・2・3・4
* 前川卓(自称)に関する情報がありましたらご連絡ください。
被害にあわれた女性はもちろん、中学校、高校の同級生に方の情報も
お待ちしております。
前川卓(自称)に同行し、自宅まで移動する際の車内の中では、自分の事を責めるような言葉を散々吐いていた。
前川「自分は最低な男ですね・・・」
「死にたくなりました・・・」
「捕まえてくれてありがとうございました。」
「一から出直します・・・」
「何度も死のうかと考えました・・・」
探偵「・・・(おまえの事など知らん!どうせまた嘘だろ!)」
探偵は前川卓(自称)の言うことなど聞く耳を持たず、自宅へと向かうタクシーの窓から街並みを眺めながら、やっとこの案件が解決に向かうと確信していた。そりゃぁそうだ。前川卓(自称)を半年間捜していたのだから!
しかし。。。
前川の自宅を見て唖然としてしまった。
探偵「マンスリーマンションじゃねーか!!」
現実はそんなに甘くない。
前川卓(自称)曰く「このマンションの賃貸名義は年配の女性の名義を借りてます。お世話になっている人です。やくざにも顔が利く人です。」らしい。
探偵「あっそ!とにかく部屋に入りましょうや。」
部屋の中は、まるで生活感が無く、いつ逃げても大丈夫なように私物らしいものが殆ど無い。探偵が期待していた手掛かりが殆ど無いのだ。ある意味、完璧に自分の身元を隠している。
とりあえずM子さんの母親同席のうえM子さんと前川卓(自称)との話し合いの場を設けた。ベランダに出ていた探偵は、M子さんがお腹の中の子供の画像(エコー画像)を前川卓(自称)に見せているのがガラス越しに見えた。
そして約1時間後、話し合いが終わり私達を部屋へ招き入れた。M子さんにどのような話し合いなったのかを確認すると、どうやら前川卓(自称)が、
・M子さんのお腹の中の子供を認知する。
・近々、M子さんの自宅に伺う。
・出産費用、慰謝料、養育費は前川卓(自称)が支払うことで合意。
・M子さんの自宅に伺った時に詳細を決める。
ということを約束したらしいので、また改めて話し合うこととなったらしい。
しかし、そうは問屋が卸さない!!
どうせそのまま逃げる気だろう。探偵はしつこく名前や住所、唯一の親族の妹(両親は他界していると前川卓が証言)の住所と連絡先、出身地、郵便物の確認、健康保険証の確認等、あらゆる手段で前川卓(自称)の正体を暴こうとした。
前川卓が書いた妹の住所と名前(後日調べた結果、全て嘘!)
しかし、何ひとつ確実なものは無かった。
前川「私を信用してください!」
前川卓は、M子さんとM子さんの母親や私達に向かって熱く語った。
探偵「今までのあなたの行動を見て、信用出来るわけ無いじゃないですか!」
M子さんが騙される前に口を挟んだ。そして前川卓のとった次の一瞬の行動を探偵は見逃さなかった。
前川「ちっ!」
舌打ちをしたのである。
探偵「ここのマンションの契約書を見せてください!一緒に管理人のところに行きましょう!」
前川卓を伴い、管理人に事情を説明して契約書を見せてもらうことになった。
管理人は当然「契約者の方だけ事務所に入ってきてください。」と言ってきた為、探偵は管理人室の中を見渡し逃げる可能性が低いことを確認してから、1階受付奥の管理人室へと前川卓(自称)入って行った。
数分後、管理人室より管理人だけが出てきた。
探偵「・・・(やばい!)」
嫌な予感がした探偵は管理人に
探偵「前川はどこですか?」
管理人「いやぁ・・・」
管理人が全てを話す前に、探偵は管理人を押しのけて管理人室へと入り辺りを見回した。
「クソ!逃げやがった!」
総合探偵社ガルエージェンシー
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