●更新日 02/15●


結局、終わり良ければ……


本入社してすぐに栃木県某所で行った行動調査でのお話。

対象者は20代後半の女性、目的は浮気調査、もし特定の男性接触者がいた場合は、男性の自宅割り出し。当日は会社の飲み会で遅くなるとの事だった。

夕方、対象者の勤務先周辺で張り込みを開始、待つこと約2時間で同僚達がぞろぞろと出、
3〜5人ずつ、計3台の車に乗り込み、某駅方面へ向かう。

その10分後、対象者が同僚男性3人と一緒に勤務先から出る。
そのうちの男性1人は、自分の車で移動、対象者は残りの男性2人を乗せ、某駅方面へ向かう。
私はバイクのエンジンをかけ尾行開始。

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・・・するはずだったのだが、なぜかエンジンがかからない。
1時間前には暖気したのだが、2月の栃木は寒かった。
「せめて30分毎に暖気しておけば・・・」

なんて思っているうちに対象者の車は視界から消えてしまった。
初動での痛恨のミス。
エンジンのかかったバイクで対象者が走り去った方面へ向かうが、駅前まで来てもその姿を見付ける事は出来なかった。

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ただ悔やんでいても意味がない。
会社の飲み会があるという事前情報、勤務先からの人の出の状況、対象者も同僚を乗せている、
飲み会に参加するであろう人数、この辺りでは駅前以外に繁華街はない。
ここまで考えたところで、駅前周辺にいる可能性が最も高いと判断、周辺の駐車場探しを行うことにした。

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駅に近いところから探し始めて10分、付近の駐車場はほぼ見て回ったが対象者の車が見当たらない。

ハズレか?
そう思いながら駅に向かって再度確認して行く。
あった。
コインパーキングのさっきは空いていたスペースに、対象者の車が納まっていた。
最初に確認した時には停まってなかった、どこかに寄ってたんだろうか?
タイミングが良ければ、どこに行ったのかも判明したのだが、既に車の中は無人だった。

「……なんか初っ端から運がいいんだか悪いんだか。」



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