●更新日 09/28●

独占!中央青山会計士の本音 〜カネボウ粉飾事件〜


昨日、カネボウ粉飾決算事件で東京地検特捜部は、法人としての中央青山について、公認会計士法違反での立件を見送る方針を固めたとの報が流れた。


カネボウ粉飾決算事件
経営が傾き、産業再生機構による支援中の昨年10月に発覚。
2000年から5年分の旧経営陣による総額2150億円の粉飾を会長が認めた。
7月に入り会計監査をした中央青山監査法人にも捜査が及び会計士4人が逮捕。
23日に4人は否認から一転し関与を認めた。



監査法人とは、上場企業など大企業の監査を行うために設立された法人で、4大法人が約80%のシェアを握る。
そのひとつ、


中央青山監査法人とは?


中央青山監査法人の会計士Aさんに電話で話を聞いた。

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 ▲中央青山東京がある霞ヶ関ビル

――収入は?
入社すぐは年収約400万。40過ぎると能力に応じ2〜3,000万。

ただし40まで残る例は少なく、企業や他の監査法人に転職することが多いという。
業務に費やす時間は、半分が法人事務所で半分が監査先の企業。監査先は複数受け持つことが多くAさんの場合は7社。

――相手企業との付き合いは?
たまに飲みに行ったりゴルフコンペに誘われたり。

――監査を甘くしてとの誘惑は?
ない。まだそんなポジションでもないので。


事件について。


――内部から逮捕者が出た時は?
ヤバイな、と。営業停止も考えられますから。

今回の事件で中央青山から別の監査法人に移る会計士もいるという。

――会社の対応は?
1度緊急集会があった。15分位の「一丸となって頑張ろう」といったもので、陰で「こんなの必要ないな」という声を聞いた。

――監査先の企業から報酬をもらう現在の制度では、監査が甘くなるのでは?
それは仲間と議論することがある。
確かに相手が大手企業の場合こちらの立場は弱い。小さな監査法人なら特に。


写真
       ▲事務所フロア

最後に。

――法人としての立件は見送られたが?
正直嬉しいです。営業停止になって職場がなくなる可能性が消えたので。



多額の税金を投入し産業再生機構が救済に当った巨大企業カネボウ。
そしてその監査を行った4大監査法人の中央青山。
粉飾決算を担当会計士個人の責任にして法人にはお咎めはなし。


「トップが関与していた可能性は半分」と言うA氏が取材中に何度も使った、


「トカゲの尻尾切りは許せない」


という言葉が強く印象に残った。



ぽん


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