●更新日 05/14●

水際で叩け! 〜水際危機管理対策合同保安訓練〜


日本は輸入に頼る事によって、もっていると言っても過言では無いでしょう。
毎日、沢山の品が港や空港に届いて来ます。……しかし、中には明らかに違法の品や、審査無しの入国をしようとする方がいらっしゃいます。その事を『密輸』『密入国』と言います。これはどこの国でも問題となっている事なのです。
ですが、日本は他の国と違って有利な点があります。それは島国である事。
陸伝いの進入は勿論出来ません。船だったら上陸ポイントで。飛行機だったら空港で厳重にチェックすれば、大いなる成果を上げられるのです。この事を日本では、『水際作戦』と呼んでおりました。
※水際作戦……1、上陸して来る敵軍を海岸線で撃滅する作戦。2、海外からの病原菌・禁制品などを入国の際に点検して防ぐ事。(広辞苑)

この入国の際の水際作戦の訓練があると聞き、早速取材して参りました。




まずはこちら、


密航を行おうとする悪の船(と言う設定)が港に入港した時から始まります。
密入国をさせようとしている組織のトラックが密かに船に近寄ります。周りを確認して、誰もいないと判断すると、手を振って一気に密入国者を迎え入れ、トラックに乗せて行きます。


「こっちだこっち!」

それを巡回していた職員が見掛け通報。
ここからが見物です。


不審車両を空(ヘリ)から確認。


関連があると見られる外国貨物船へと海からも続々と集まって来ます。こちらは海上保安庁。

不審車両には警視庁のパトカーが駆け寄り、停車するように呼び掛けます。それでも停まらない不審車両。そこで、警視庁はパトカーで囲む事によって、動きを封じます。
動きが取れなくなった事を悟った手引き組はトラックを捨てて、逃げ出します。
フェンスを乗り越え逃走を図ろうとしたその時!

ボコボコ
警官達にとっ捕まります。

強く抵抗したので、取り囲んでの逮捕劇に。
そして乗り捨てられたトラックの周囲に機動隊が到着して、包囲。
扉を慎重に開けて、”何人か?””何をしているのか?””パスポートはあるのか?”等を質問していきます。
こうして何も答えられない人々を「密入国者」と認定。


1人ずつ、検査を行いながら身柄を確保して行きます。
一方、外国貨物船の方では?

こちらは海上保安庁による船内検査が行われておりました。
船員の激しい抵抗に遭いながらも身柄の確保に成功。
そして東京税関による所持品検査をしている最中、


覚せい剤発見!

その場での所持品検査で簡易ながら、このような麻薬の検査も出来るのです。
こうして、密入国と密輸を防ぐ事に成功したのです。
その後、別の訓練では、コンテナ内に潜む密入国者摘発と、X線検査でのピストル発見なども行われました。
「訓練だから上手く行くのは当然」と思われるかもしれませんが、これはかなり真剣に行われたものであり、実際のケースと同様に対応しておりました。
行われたのは晴海埠頭だったのですが、昨年、近くの港で実際に密入国を防止した実績があるとの事です。

不法入国も、麻薬の蔓延もどんどん問題となって来ております。そして密輸の狡猾さも増して来ています。
どちらにしても、日々の生活を脅かしかねない存在である事は間違いありません。
安心で、安全なる暮らしを守る為、これからも頑張って欲しいと思います!



探偵ファイル・キム



前の記事
今月のインデックス
次の記事