●更新日 08/06●

水子(中絶児)の祟り


ある日、僕の書いた怪奇記事をたまたま読んだという友人が、久々に連絡してきた。

この話は、その友人の体験談である。





彼女は、10代の頃に2回の中絶を経験した。
子供好きな彼女は、産みたかったのだが、事情があり、泣く泣く諦めたそうだ。

その後、20歳の時、妊娠をきっかけに結婚。
やっと幸せになれた・・・
と思っていたのも束の間、結婚した瞬間に旦那が暴力を奮うようになってしまった。

結局、旦那の暴力が原因で流産、それをきっかけに離婚。

傷心の彼女は、何も手につかなくなり、実家のある北九州市へ帰った。



その時から、怪奇現象は始まった・・・

それは、毎月必ず生理の前の晩にやってくる。
夜、布団に入ると、
体中毛むくじゃらで、赤ちゃんの顔をした霊が、左手に絡みつき、
蛇のような舌で全身を舐めまわした後、お腹の上でパッと消えるという・・・


たまたま実家がお寺である彼女は、お払いをしてもらったが、
効果はなく、再び霊は現れたという・・・



発狂しそうなまでに追い詰められて、僕に電話をよこした彼女。
ちゃんと水子の供養はしたのかと尋ねると、

「中絶したことを親に秘密にしているため、供養はしていない・・・」

他のお寺で水子供養すると、その後霊は現れなくなったそうだ。









彼女は久しぶりの電話で「今でも生理前になると、不安で眠れなくなる」と声を震わせながら語った。



島 雷鹿


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