●更新日 02/21●


あの毒カレー事件の真相・林眞須美は無実!? 後編

カレー事件の有罪の状況証拠として、眞須美被告が砒素入りのくず湯を林健治氏に飲ませたという「くず湯事件」というものがあった。



2005年に刑務所から出所してきた林健治氏


砒素は眞須美被告に飲まされたのではなく「保険金詐欺のために自分で飲んでいた」と主張。
自分で砒素を飲んだのは昭和63年が最初で、その際、2億4千万円の保険金を受け取ったという。

逮捕されるまでに何度も保険金詐欺を繰り返し、総額で7億円程を騙し取っている 。ソース

ちなみに、今までに得た多額の保険金は、「競輪で使いこんだ」とのこと……


林健治氏の左側にはあの安田好弘弁護士が


弁護団によると、「くず湯事件を有罪にしないと、カレー事件が立件不可になる」ということ。

集会では、様々な「冤罪である根拠」を、証拠映像と共に述べられ、「確かに冤罪かも」と思わせられた。我々は「報道」でしか事件を知ることができないため、私もこの集会に参加するまで、「林眞須美が犯人に違いない」と考えていた。



高見弁護士による「殺人の証拠の矛盾点」などの解説


集会に参加し、直接、林健治氏の話を聞いて一番に思ったのが、

「こんなに金に汚い夫婦が、一銭にもならない無差別殺人を行うだろうか?」

……ということ。カレー事件以外に起訴されている、本人たちが認めている事件は、

全てが「金のため・私利私欲のため」なのだ。



集会後にインタビューを受ける林健治氏

もし冤罪で、4人の子の母親が「死刑」になってしまうとしたら、とんでもないことだ。
この会合には、眞須美被告の長男と3女も参加していた。20歳と14歳だが、2人とも年齢よりも大人びて、落ち着いていた。事件後は養護施設で生活し、並々ならぬ苦労があったようだ……

私は「林眞須美氏は無実」と言い切ることはできない。一般人が言い切ってはいけないと思う。
眞須美被告が本当に殺人犯であれば、死刑以外あり得ないと考えているが。

自分たちに都合が良いことしか言わないのは、検察側も弁護側も同じ。
どちらが用意した「証拠」も、本当に信頼できる証拠かどうか、正確に判断しなければならない。



自らの推理などを熱く熱く語るおじさん

「何か質問はありますか」と問われ、真っ先に手を挙げていた、地元民と思われるおじさんも。
「私はこの事件について独自調査を行った! 犯人は複数の男性や!」「日本は暗黒や!」
……など、不思議な持論を展開。弁護士は「意見ではなく質問を……」と困っていらっしゃった。

事件から10年以上が経過した現在も、様々な方面から注目されている毒物カレー事件。
今月24日に、上告審の弁論が行われる。最終的には、「真実」に基づいた結末を迎えてほしい。


梅宮貴子 (参考:日本冤罪救助支援 林眞須美さんを支援する会



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