●更新日 10/05●
Nさんの災難/逃亡社長を追跡開始!
Nさんが入社したのは、できたばかりの会社「Bプランニング社(仮名)」。
社長はS氏という50代の男。それから社長秘書のTという女性がいた。
Nさんはオープニングスタッフとしてここに入社したが、その後もS社長は次々と人を雇い、すぐに社員は10名くらいになった。
入社から一ヶ月くらいが過ぎた頃、S社長に呼び出されたNさんはこんな話をされる。
「私が会長職になるので、社長をやってみないか?」
思ってもみないことだったが、自分の年齢を考えると“社長”という立場は魅力だった。
Nさんが引き受けるとS社長は、
「資金は私が半分出すけれど、法律上の手続きがあるから君にも300万円ほど負担してもらわなければならないんだ」
「なに、手続きが終われば、すぐにイロをつけて返すさ」
「それに、社長となればそんな金は簡単に返せるようになるよ」
S社長を信用したNさんは消費者金融から300万円を借りて準備し、無事「Bプランニング社」の社長となったのだった。
しかし、その数日後。S社長の秘書であったT女史から電話がある。
「S氏が脳梗塞で倒れました。Bプランニング社はしばらく営業を停止することにします」
一方的なその電話の後、S社長とT女史とは音信不通になってしまった。
Nさんに残されたのは300万の借金だけ。
こんな理不尽に納得できるわけがない。だが、相談した弁護士はこう言った。
「とにかく社長を探さなくてはどうにもなりません。しかし、逃げ出した人を探し出すのは難しいでしょう。探偵にでも依頼すれば何とかなるかもしれませんが……」
Nさんからの相談を受けた私たちは調査を開始した。
なお、この事件は特捜班の新人が担当となる。
先日研修を終えて特捜班に配属されたばかりのルーキー。本格調査は今回が初仕事。
紹介しておこう。こちらの女性だ。
特捜班の新人探偵「アンジェラ(^ω^)」
新米女探偵は無事この事件を解決できるのであろうか?
(つづく)
特捜班
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