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ディズニー元キャストのインタビュー

ディズニー内部でのスタッフの人間関係は、我々の日常とは異なり、かなり特殊なようです。この点について、ディズニーランドでフィールドワークを行ったことのある元キャストにインタビューを行いました。

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これは有名な話だと思いますが、ディズニーでは客を「ゲスト」と呼び、スタッフを「キャスト」と言います。キャストに応募してくる人々には、元からディズニーに強い憧れのある人が多いのですが、キャストとしての作業に習熟していくにつれて狂信的になり、「会社人間」どころか「熱心な信者」としてディズニーのために貢献することを生き甲斐とするような人々まで出てきます。
そのようなことを可能にするものの一つが、キャストに対する非常に厳密なマニュアルが膨大に存在するんですよ。
実務経験を経ながら、それらを習得していく内に、ディズニーの一員としての強い使命感も形成して行くのを目的にしているのだと思うのですが・・・。あれは一種の洗脳行為。まさに『夢と魔法の王国』の住人になるための通過儀式なんです。

でも、その使命感を持ってあの場所にずっといると、普通では考えられないことも発生します。例えば、レストランのキャストの場合。

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レストランで扱うメニューの内、熱い料理は男性が担当し、冷たい料理は女性が担当します。その現場で、ある女性スタッフが失敗しました。 その女性は、料理の盛り付けを担当していたんですね。
盛り付け内容は、大きさ、量、プレートの上での位置まで、全て指定されています。しかし、その彼女はまだ作業に慣れていない為、それが上手く出来なかったんです。
うっかり野菜を床に落としてしまったそうなのですが、横で見ていた先輩キャストが一言、

「あなた、それを食べなさい」

一瞬ためらったものの、もう見事に洗脳されていたのか、その彼女は「ハイ」と返事をすると、その野菜を食べました。見てた他のキャストも別に何も言わない。
絶対的な上下関係というわけでもないですよね。ただただ、異常です。

その異常さが解る例って、他にもありますよ。例えば決められていることでも、楽しみに来ている子供には割と甘くなるじゃないですか。そういうのもないんです。
ディズニーランドでは離乳食や水筒に入れた飲み物以外の飲食物の持ち込みが禁じられていて、持ち込もうとしても没収されてしまいます。
飲食物は原則として園内の商品を購入させる為なのですが、そうはいっても、知らずに持ち込んでしまう人はいますよね。
ある時、知らずにバックに入れたおにぎりを食べている親子連れがいたんです。その楽しそうな光景を見た一人の新人キャストは見て見ぬふりをしたのですが、その様子を上司に目撃され、厳しく注意されていました。

一方、その上司はおにぎりを食べている親子連れを目撃するや否や、親子に近づいて行き、おにぎりを没収!

突然おにぎりを奪われて泣き出した子供の姿と、子供に可哀相な思いをさせたという母親の無念そうな表情を見て、この新人キャストは洗脳が解けたのか、自分の居場所はここではないと悟って、まもなくバイトを辞めてしまいました。



同僚にも客にも厳しいとはいえ、構築されて行くのは治外法権さながらのコミュニティ。また、そのマニュアルには宗教の狂信的な信者を作り出すのにも似た、ある種の異常さがあります。
世間的におかしい場所でも、そこにいることが当たり前になると、それを変に思わず、世間一般からの常識からはズレて行きます。
たとえ一部であれ、そのようなキャストが存在するというのは、異質だとは思いませんか?
中にいる人からして、その場所が絶対になれば、その居場所を守る為に隠蔽体質になって行くのかなぁ・・・とも思います。



山木


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