●更新日 10/19●
女子高生探偵C
1・2・3
「テメェーのオヤジはナマでやらせろって気持ち悪いんだよ!!」
ナマ・・・ですか?
体育館入り口の階段で我々は口をあんぐり開けたまま固まった。
毎度毎度、突拍子もないことをするマユカに慣れてきたとはいえ、15年と少し前の高校生には刺激が強すぎた。
マユカの目は真っ直ぐ涼子を見ている。
それは周りにいる誰もがわかる鋭く真っ直ぐな視線だった。
「ナマ?何がナマなの?」小声で他の子達が囁いている。
捨て台詞を吐いてマユカはその場を立ち去った。
校門に向かっているので今日はどうやらお帰りのようだ。
涼子はその場で泣き崩れた。
うっうっうっ。
事情を知っているのは私1人だけだったので、他の子達は何が何だか分からない。
私達のグループ5人だけは授業に参加しないで涼子の話を全部聞いてもらった。
気がついたら5人みんなで泣いていた。
自分のオヤジとクラスメイトがヤッていた。
その事実の汚らわしさと滑稽さに涙が止まらなかった。
私達は今後何をすべきかを考えたが、いい案は1つも出てこなかった。
そのまま月日は流れ、私達はあと一月で卒業というところまできていた。
それ以来、私達とマユカは口をきくことはおろか、目も合わせていない。
マユカと涼子のオヤジが逢っているのかどうかも分からない。
今更どうでもよくなっていた。
そんな時、涼子の家に一本の電話がかかってきた。
マユカの母親からだった。
セーラー服着てました(大昔)
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