●更新日 05/03●


女に追われる男(1)


20歳からホストを始め8年が経った頃、私は店の近くにマンションを借り、更に車で15分程離れた所に彼女を暮らすマンションを借りていた。
ホストである為、同じ店の人間達にも彼女の存在や同棲するマンションの存在を隠していた。

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毎日、店に近い方のマンションから出勤し、帰りもそのマンションに一旦帰る。
そしてそのマンションで着替えて同棲しているマンションへ・・・という生活をしていた。

同棲するマンションへは車で向かい、誰にも尾行されていないことを確認してからマンションに入る。そこまで警戒する毎日を送っていた。

「アナタがどんなところに住んでいるのか私見てみたいわ。ねぇどんなところに住んでいるの?」

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と、事あるごとに聞いてくる常連客がいた。
その常連客はこの数ヶ月で900万円は使っていた。最初の頃は流していたが、あまりのしつこさに観念し、店近くのダミーのマンションに案内した。とても大事な客なので逃がすわけにはいかない。このマンションはこういう時に時の為に借りていた。

私の部屋を見た常連客は、マンションに女の気配がないことを確認すると満足して帰って行った。

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これぐらいしなければホストなんてやってられない。

それから数週間、その常連客はほぼ毎日店に来てくれた。
そんなある日、「また部屋を見せて」とその常連客が言ってきた。



タカヤ



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