●更新日 11/07●

セクハラ上司と鉢合わせ


「会社の上司からセクハラを受けてるんです。どうすればいいんですか?」


という電話が入った。

依頼者は化粧品訪問販売の会社に勤める28歳の女性。
入社6年目の彼女は、1年前ぐらいからセクハラを受けるようになった。
同じフロアに女性は6人、彼女以外に被害者はいないという。
『会社を辞めたいけど、まだまだ不景気で次の仕事が見つかるとも思えないし、何とかセクハラを止めてもらいたい』との事。

まずは、セクハラ上司の身辺調査を開始。
上司は、会社から電車で約50分のところにある分譲マンションに、奥さんと子供2人の4人暮らし。小遣いは1日500円。弁当を持って会社に通う。

しかも、依頼者が会社で気まずくならないようにしてくれとの注文付き。つまり、証拠を集めて上司の上司に直訴とかは出来ない。


私は、とりあえず依頼者に録音機を持たせ、上司が話す言葉を録音させた。

写真
すると出るわ出るわ…「○子ちゃん最近セックスしてる?肌が荒れてるよ」
「今日はサラダだけ?オッパイ小さくなっちゃうよ
…。


その話しぶりから想像すると、依頼者はあちこち触られているような感じがする。

この上司、決まって営業スタッフが外回りに出る昼過ぎからセクハラを始める。
もちろんその間も上司には尾行をつけてある。さて、どうするか・・・?

すると、調査員から「男が風俗店に入りました」との連絡が入った。
調べてみると上司はこの店の会員で、スタンプカード+割引カードを持つ相当な常連。
これだ!と上司が再びその風俗店に行く日を待った。通常はこんな不確定要素の強いことはしないが、方法が他に思い付かない。

2日後の夕方、上司は「取引先に行く」と言って外出し一目散に風俗店へ。

写真

男性調査員にも入店してもらった。
私は依頼者を電話で呼び出し、その風俗店の近くで立ち話。
男性調査員と連携して、上司が出てくるタイミングに合わせて、風俗店の方へ歩いた。
バッチリのタイミングで依頼者&私と上司が風俗店の前で鉢合わせ。
驚く上司に依頼者は「アレッ、いつもお世話になってます」と話しかけた。
私も取引先のフリをして挨拶。上司はバツが悪そうに会釈して小走りに去っていった。

その後、上司はおとなしくなり、無事セクハラもなくなったという。



女探偵ノゾミ


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