スパイ日記
渡邉文男 MAIL : spy@tanteifile.com



9月5日(水)


指令23:
いつも「流石だなぁ」と感心しています。
内容は、かなり際どいのに嫌みを感じさせないブラックユーモア。
不覚にも、つい笑ってしまいます。(笑)
カリスマスパイさんの人柄と豊かな人生経験の成せる技ですね?
毎回投票しているのですが、セキュリティソフトが邪魔をして
うまく行きません。
投票が反映されたのは、セキュリティを一時停止させて投票した時だけです。(泣)
投票率の悪い読者ですが、これからも宜しくお願いします。

指令は・・・
(財)○○勤労者福祉協会○○総合病院

ここの神経科に、Britney Spearsそっくりなナースの存在を確認して下さい。」
って冗談です。(笑)
では、真面目に。

「スパイが途中で任務を放棄したくなるターゲットって居ますか?」

例えば、ターゲットとして あまりに情けない、手強い、超美人など。


匿名希望



冗談じゃありません。私はブリトニーが大の好物なので、さっそく調べて

ご報告いたします。

本人が写真OKであれば、ここに登場していただきます。

↑都合上、○○にしました。

そして、くどいてみます。

何か、やっと調査らしい指令が来て、私は大満足です!



任務を放棄したくなるターゲットですか?

いましたねえ。



奥さんからの依頼で、会社を潰して夜逃げした夫を追いかけて、

大阪まで探しに行った時のことです。

首尾よく潜伏先を見つけたので、奥さんが現場に到着するまで

そのまま張りこんでいました。

六畳一間、共同トイレの汚いアパートでした。

何と、アパート裏の日の当たらない路地に、一緒に連れてきた

シベリアンハスキーがつながれていました。

会社を潰して夜逃げしても、愛犬を捨てない。これには少し感動しましたね。



午後6時、部屋から若い女が出てきました。



一緒に夜逃げした愛娘でした。



娘は、家柄がよく、生活に苦労しなくても済む母親よりも

一文無しになった父親との逃亡生活を選んだのです。

通っていた大学も電話で中退する、と告げていました。



娘は、地下鉄に乗って「梅田」という繁華街のとあるクラブに入りました。

水商売に身をやつして、父親を支えていたのです。

私はクラブに入り、遠くからその娘を観察しました。

一生懸命に酔客を相手にするさまは、感動的でもありました。



午前0時に店を出て、コンビニで二人分の惣菜を買い

アパートに戻りました。

父親との楽しそうな団欒を漏れ聞いたとき、母親に連れ戻されるより

このまま父親と苦労を共にしたほうが、どんなにこの娘にとって

プラスになるだろう、

と思った時に私の心に迷いが生じました。




逃がしてやろうか・・・・・




でも、私はテレビの探偵ではありません。

そんなことをしたら、一生、この稼業で食えなくなります。



翌朝、奥さんが到着しました。甲高い声でドアを激しく叩きます。



泣きながら父親に別れを告げる娘。



父親は、放心状態になり、アパートの踊り場でいつまでも、

いつまでも座り込んでいました。





数日後、違う事件を追って辿りついた旅先で、自殺した父親の報が入りました。