●更新日 08/15●
かっこいい中古車
皆さんはスープラというトヨタの車をご存知だろうか。
20年くらい前に70スープラが発売された時、当時の若者に人気があった。
![スープラ](./image/01.jpg)
ある日、友人の竹内君(仮名)はスープラを中古で買った。
あまりのかっこよさに毎晩仕事が終わったら一人でドライブに出かけ、
その日も竹内君は深夜にスープラに乗り込み、車を走らせていた。
人気も少なく信号が点滅に変った時間帯でもあり、気持ちよく車を飛ばしていたそうだ。
やがて一つの赤信号にひっかかり停車。
突然運転席側の窓を誰かが叩いた。
「コンコン」
竹内君がそっちを見ると幼稚園児の格好をした男の子が車のそばに立っている。
竹内君は窓を開けて「何?」と尋ねた。
男の子は
「にいちゃん、この車なんていうん?」
と聞いてきた。
「スープラやで」
と竹内君は答えた。
「ふうん・・」
そう言ったきり男の子は喋らない。
すぐに信号は青になり、車を発進させた。
「こんな時間にあの子何しとるんだろう」と不思議に思ったという。
しばらく走るとまた赤信号になり、車をとめた。
「コンコン」
竹内君は横を見た。
さっきの男の子だった。
恐る恐る窓を開けて竹内君は聞いた。
「何?」
「にいちゃん、この車なんていうん?」
「スープラやで・・」
「ふうん・・」
男の子はそれ以外喋らず車を見ていた。
信号が青に変ったので竹内君は再び車を発進させた。
同じ子だった・・・
頭の中でその言葉と男の子の顔が何度も再生された。
![夜道](./image/02.jpg)
あの辺りは何かあったのかもしれんよな・・そう思いながら竹内君は深夜の道を飛ばした。
また信号が見えた。
赤になるな!そう思ったが信号は赤に。
車を止めると
「コンコン・・」
竹内君は混乱した。
窓を開けると男の子は
「にいちゃん、この車なんていうん?」
とまた同じ問いを投げかけてくる。
固まった竹内君は男の子に
「スープラやけど、何なん?」
男の子は竹内君の目を見てこう答えた。
「僕この車に轢かれてん」
住職![住職](../../../../icon/jyushoku.jpg)
20年くらい前に70スープラが発売された時、当時の若者に人気があった。
![スープラ](./image/01.jpg)
ある日、友人の竹内君(仮名)はスープラを中古で買った。
あまりのかっこよさに毎晩仕事が終わったら一人でドライブに出かけ、
その日も竹内君は深夜にスープラに乗り込み、車を走らせていた。
人気も少なく信号が点滅に変った時間帯でもあり、気持ちよく車を飛ばしていたそうだ。
やがて一つの赤信号にひっかかり停車。
突然運転席側の窓を誰かが叩いた。
「コンコン」
竹内君がそっちを見ると幼稚園児の格好をした男の子が車のそばに立っている。
竹内君は窓を開けて「何?」と尋ねた。
男の子は
「にいちゃん、この車なんていうん?」
と聞いてきた。
「スープラやで」
と竹内君は答えた。
「ふうん・・」
そう言ったきり男の子は喋らない。
すぐに信号は青になり、車を発進させた。
「こんな時間にあの子何しとるんだろう」と不思議に思ったという。
しばらく走るとまた赤信号になり、車をとめた。
「コンコン」
竹内君は横を見た。
さっきの男の子だった。
恐る恐る窓を開けて竹内君は聞いた。
「何?」
「にいちゃん、この車なんていうん?」
「スープラやで・・」
「ふうん・・」
男の子はそれ以外喋らず車を見ていた。
信号が青に変ったので竹内君は再び車を発進させた。
同じ子だった・・・
頭の中でその言葉と男の子の顔が何度も再生された。
![夜道](./image/02.jpg)
あの辺りは何かあったのかもしれんよな・・そう思いながら竹内君は深夜の道を飛ばした。
また信号が見えた。
赤になるな!そう思ったが信号は赤に。
車を止めると
「コンコン・・」
竹内君は混乱した。
窓を開けると男の子は
「にいちゃん、この車なんていうん?」
とまた同じ問いを投げかけてくる。
固まった竹内君は男の子に
「スープラやけど、何なん?」
男の子は竹内君の目を見てこう答えた。
「僕この車に轢かれてん」
住職
![住職](../../../../icon/jyushoku.jpg)
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