●更新日 04/27● 写真
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嘘つきは誰?


「付き合って1年経つ彼女が、婚約までしたというのに部屋を見せてくれない。変だと思いながらも信じてきたけど、ある日彼女の携帯を盗み見したら知らない男性から『カレー粉買ってきて』とメールがあった。誰かと同棲でもしてるんでしょうか?」


ちょっと太めの相談者(30代前半の公務員)は流れる汗をこまめに拭きながら、彼女の行動調査を依頼してきた。

彼女は23歳の専門学生の為、調査は授業が終わる時間からスタート。
午後4時、学校から出てきた彼女は、友人2人と喫茶店に入った。ケーキを食べながら、3人はお互いの彼氏の話をしている。
「彼ね、年上だから何でも買ってくれるの」
依頼者の彼女は自慢していた。話の内容から彼とは依頼者のことに間違いないと思ったが、1つだけ話が違う。身長も体系も年齢も、全て正直に話しているのに何故か「職業は医者よ」と言っているのだ。公務員のはずなんだけど…。
不思議に思いながらも喫茶店をでた彼女を尾行した。

電車で彼女が向かったのは情報通り木造のアパート。

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数分後、近所のスーパーで野菜と肉を買い、クリーニング店で男物のスーツを受け取って部屋に戻った。

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夜7時過ぎ、スラっとした若い男性が彼女の部屋へ。深夜1時に電気が消えたが男性は部屋を出てくることはなかった。(どうやら依頼者の勘は当たってしまったようだ…)

ちょうどその頃、依頼者に彼女から『おやすみメール』が届いたらしく、依頼者から電話がきた。
「どうでした?」と不安げな依頼者に私は「まだどこの誰かはわかりません」と事実を伝えた。
落胆した依頼者は「男のことを詳しく調べて」とポツリ。
翌朝、部屋を出た男を尾行すると不動産会社の窓口で働いていた。

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私は、客のふりをして彼に話しかけた。まだ19歳という彼は彼女と同じ名字。
えっ姉弟?まさか夫婦?なんて思いながらさりげなく聞きだすと姉弟だった。節約の為に一緒に住んでいるという。

早速、依頼者に結果を伝えると何故か泣き出した依頼者が、
「実は、彼女に自分は医者だと嘘をついていて、信じきっている彼女は医者の奥さんになるんだからと貯金を始めたと言っていました。裏切っていたのは僕のほうです」と言った。

後日、彼は別れを覚悟で真実を話したそうだ。
すると「ビックリしたけど、仕事よりあなたの性格が好きだから」と思いも寄らない返事があり、胸が一杯になったとか。
職業だけじゃ婚約なんて出来ないよねぇ〜。男性の皆さん、後で重荷になるような嘘はつかないようにね!



女探偵ノゾミ


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