●更新日 09/06●
公開から一ヶ月 「ゲド戦記」の評価は
7月29日より公開された宮崎吾朗監督作品「ゲド戦記」。
公開より一ヶ月以上が経過したが、未だに興行成績や観客動員などでは首位を獲得するなど、あらためてジブリブランドの強さを実感させられるものとなっている。
しかし、それとは裏腹に作品そのものの出来に関してはあまり芳しい評価はないようだ。
例えば、Yahoo!映画には9月5日現在で5000件近くのユーザーレビューが寄せられているが、それらの総合評価では5点満点中2.3点という散々なものだ。
コメント欄には「これは、「ゲド戦記」ではありません。」等の厳しいものが並ぶ。
「ハウルの動く城」の監督を途中まで務めていた(諸事情により宮崎駿監督に交代)、細田守監督の現在公開中の作品「時をかける少女」のユーザーレビューが5点満点中4.7点という高評価であるのと対照的である。
原作者のル=グウィンも、映画の制作に宮崎駿監督がほとんど関わってないことに失望し、映画に関しての感想を聞かれ
"Yes. It is not my book. It is your movie. It is a good movie."
と答えたとのことである。(原作者コメント/日本語訳が読めるページ)
そんな原作者も、ゲド役の菅原文太の吹き替えと、とテルーが歌う主題歌は褒めている。
♪心を何にたとえよう
というフレーズが印象的なこの主題歌は、宮崎吾朗監督の作詞によるものだが、パンフレットによればこれは鈴木プロデューサーが勧めた萩原朔太郎の「こころ」という詩にインスパイヤされたものだそうだ。
こころをばなににたとへん
こころはあぢさゐの花
ももいろに咲く日はあれど
うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて……
(ネット上では「心オナニー」などというフレーズが出回ってたりする)
「アニメの仕事は大きな魔力があることが理解できました。もう一度作りたいと思います」(スポーツ報知)
と語っているという宮崎吾朗監督であるが、果たしてどうなることやら……。
ちなみに、なんだかんだでこの作品で個人的にいちばん面白かったのはパンフレットのこのコマだった
父さえいなければ、
生きられると思った。
Taka
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