●更新日 07/03●

まなみの日記 〜真夏の悪夢〜


記録的猛暑が続いていた、平成17年・夏の出来事です。

その日は、わたしを含め3人で行動調査を行なっておりました。
対象者の移動手段が主にクルマということで、調査車輌をそれぞれ準備し、調査に向かいました。
車輌尾行の際は、クルマとバイクの“ニコイチ”で行動します。

調査開始場所は、対象者の勤務先でした。
午後6時を過ぎた頃、対象者に動きがありました。夕方とはいえ気温は30度を下回らない暑さ。
また、その時に使った調査車輌のエアコンの効きが最悪だったんです。

「暑い゙・・・死にそぅ」

そんな中、エアコンの効いた快適なクルマに乗る対象者の尾行を開始しました。
場所は、千代田区・神田のオフィス街。帰宅ラッシュで道路は大渋滞です。



対象車輌との間に1台のクルマを挟み、スムーズに尾行を行なっていたんですが・・・。
開始してから15分ほど過ぎたとき、調査車輌のアイドリングが不安定になってきました。
かまわず尾行を継続していると、対象者宅の至近に所在するファミレスに対象車輌は入りました。

そのときです。

異音と共にボンネットから白い煙が立ち込めました。


▲水温計が“H”まで上昇してるしぃ!!

オーバーヒートでした。
まさか、調査の途中でクルマが故障するなんて・・・。
すぐにボンネットを開け、エンジンを冷やすことにしました。



ファミレスの駐車場で、エンジンフードを晒していては目立つことこの上なしです。
また、この先の調査が続行できるかも危ぶまれます。
ダメ元で、事務所に連絡をし、代わりのクルマを持ってきてもらうように手配しました。

「最悪は、バイク1台で追い切ってね!」

運よく、事務所に待機している調査員がいましたので、至急こちらへ向かわせました。
この場を別の調査員に任せて、わたしは対象者を追い、店内へ潜入しました。

ファミレスまでは1人だった対象者と同席する女性がいるんです・・・。

わたしたちが一瞬目を離していた間に、対象者は女性と接触していたんです。

事務所から現場までは、混んでいなければ30分程度で着く距離です。
しかし、その日の都心はドコも渋滞していました。

「対象が2対と接触してるの!道路交通法なんて無視してソッコー来て!!」

代替の調査車輌が到着した数分後、対象者は女性と共に店を出ました。




その後、無事に調査を続けることができました。



誰かがやってくれるだろうと思っていた車輌のメンテナンス。
人任せにしていた事が、今回のトラブルを招いたと思います。


商売道具はきちんと手入れしろ!というお話でした。



まなみ


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