●更新日 03/09●

お絵描きホームレス


東京は新宿歌舞伎町で、絵を売り生計を立てている若いホームレスがいる。



白土楓(しらとかえで)24歳。フィリピン人の母と、タクシー運転手の日本人父とのハーフ。

小学生の頃から家出を繰り返す。
両親の体罰が厳しく、朝から晩まで2本の竹の上に座らされたり、父母から同時に棒で殴り続けられたことも。

高2で中退し家出。
アルバイトを転々とした後、歌舞伎町でホームレスになる。




      ▲自作を手にする白戸氏

絵は、客からテーマを決めてもらい、描き始める。
値段は“気持ち”。
平均は2〜3千円で、最高4万円の値が付いたことも。

もちろん、売れない日も。



注文があると、5メートルくらいの距離を、何度も往復。



      ▲絵に集中する白戸氏

「紙からイメージが浮かんでくる」と言う。
今回客から依頼されたテーマは「イラク戦で亡くなったイラク市民に捧げる絵」。

今いちばん興味のあることは何かと聞いてみた。
人と接すること。自分の絵に興味を示してくれた人に対し、より理解しようとすること。

描いた絵を冷やかされることもあると言う。
私の絵が幼稚だと言う人には、「隣で大人の絵を描いて、私をがんと負かして下さい」と言い返すとだいたい黙るか話を替えてきます。私は負けませんよ。絵で勝負してますから。


「平将門の霊と対話をしたことがある」と、ちょっとユニークなことも話してくれる白戸氏は、今日も街のどこかで絵を描きつづける。




昼過ぎまで寝ることも。



ぽん


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