●更新日 02/18●

ドロボー誤認逮捕事件 今さら始まる防犯強化


今からちょうど1年前の平成16年2月17日、四日市市のスーパーのATMで「泥棒」と叫ばれた男性が誤認逮捕後に死亡した事件。
我々は事件発生当時にもこの取材を行っていた。


<1年前の取材メモより>
事件直後、現場は警備員数名が常駐。
最初に男性を取り押さえた客が誰であるのか突き止めようとしたが、噂ばかりが先行し結局不明であった。
事件を担当した四日市南署刑事課・Y刑事は当時の状況をこう振り返る。
「事件後暫くは『誰々ではないだろうか?』といった情報提供が多数寄せられたが、確認をすると全員が事件とは関係の無い人物でした。その後、時間が経つにつれ情報が少なくなるとともに調査も難航してきました」
買い物客や近くに住む人は、事件日時は常連客の多い平日の昼間ということもあり、
「何故、映像を公開しないのか?」
「見ればわかる人がいるはず」
「近所に殺人者がいると思うだけで気持ち悪い」

と話した。
事件現場から数キロ近くにはジャスコの次男である民主党党首・岡田克也氏宅があり
「岡田屋(ジャスコの旧称)は何やっとるんや!地元で起きた事件なのに……」
と話す人も。


<昨日の様子>

写真
▲ジャスコ四日市尾平店

同店で働く女性の話。
「事件後、店側から「あまりそのこと(事件)については話をしないように」という指示があり、実際私たちも働いていて事件に関する話をすることは全くありません。今日も事件から丸1年が経ったということには気付かず、朝礼の際にもそのことについての話もありませんでした」

同店副店長の奥田氏は「捜査の協力は出来る限りしていく」とした上で、「事件に関しては何もお答えできない」と話すばかりであった。

写真

事件発生からちょうど1年が経ったこの日、同店内には普段あまり見かけない警備員がATMコーナーを中心に多数巡回。
このことに関して同副店長は、
「お客様カード(同店が実施しているアンケート調査)による要望が多数あったため」
と話すが、いつ頃から実施しているのかを尋ねると、
本日から初めて実施しました。いつ終了とするかは決めていません」とのことだった。

「警備員がこんなにいるのは事件以来初めてだ」と話す人もいるほどで、これまでいかに店側の対応が鈍かったかを物語っている。


写真
事件のあったATMコーナーには「事件の被害に遭われた男性のご冥福を心よりお祈り申し上げます ジャスコ尾平店」と書かれた看板とともに、花が数束たむけられている。



取材 特捜班
文  カグウェル


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