●更新日 05/24●

内職商法業者を苛めてみる2


前回

残念ながら、問題の会社に赴いて直に質問しようとした所、教材の説明をしていた時の親切な態度から一転、「お話しする事は無い」と追い返されてしまいました。それ以降は電話をかけても応対してもらえません。

そこで、「有限会社シュアー」という 会社に連絡を取ることにしました。

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前回紹介したアルシオのサイトと非常に似ていますが、それも当然。このシュアーとアルシオは同じグループの会社なのです。この2社に限らず、内職商法業者は裏で繋がりがある事が多いようです。

このシュアーという会社を通して、再度アルシオに接触することができました。以下はその電話でのやりとりです。



(記者)仕事を紹介してもらうためには、研修用のソフトを買わなければいけないという事は“業務提供誘引”にあたるのではないですか?

(アルシオ)「そうですね」

では広告を出す時にはその旨を書かなければいけないはずですが、サイトの方にはそういった文章を一切ありませんよね?

「一応電話で説明をさせていただいた上で、条件が見合えば資料をお送りするという形を取っています」

『条件が見合えば』という以前に、業務提供誘引を行なう時には、広告にその内容を明記しなければならない、と法律で決まっていますが?(サイトに詳細を)書いていないのはわざとですか?

「サイトの方は見てないもので・・・」

正直な所、この49万の教材を売りつけるのが目的なんじゃないのですか?
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「この49万円という金額は教材だけではなく、サポートの提供料なども含んだ金額なんです。」

話をずらそうとしているのが見え見えです。返答に窮してきたようで、ここで唐突に話を中断され、代わりに別の人が出てきました。

「今、ご質問があったのは業務誘引提供販売に関してですよね?」

はい。

「当社はソフトの開発や販売を行なっている所でして、当社が仕事を提供するという形ではないのですよ。当社が販売するソフトで研修を受ければ、別な派遣会社に紹介するというだけで、我々と契約をしたからといってお仕事が発生するというわけではありません。だから業務提供誘引には該当しません。」


さっきの人と言ってる事が違う上に、教材を買っても仕事がもらえるかどうかはウチは関与しないから、業務提供誘引にはならないというわけですか。なおさらタチが悪いですね。その辺りを訊いてみたのですが・・・

「我々が行なうのはあくまでソフトの販売です」

しかしサイトの方では給料の話だとかを出して、あたかも仕事を斡旋するように書いてますよね?

「そうですか?直接『仕事を紹介する』とは書いてませんよ」

要するにそちらの会社は教材を売りつけるのが目的だと?

「まあ、そうですね」

最後には開き直られてしまいました。
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在宅ワークというのは一種の自営業であり、取引する相手がちゃんとした所か見分けるのは当然の事です。
近年、在宅ワーカーの数は増加しており、業務提供誘引についての細かな線引きや仲介業者に対する認可制など、法の整備が今後進められていくでしょう。しかしそれが出来るまでは、自分の身は自分で守らなければいけません。
これから在宅ワークを始めようとしている方は、このような業者にご注意を。



探偵ファイル・千明



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