そのあと力丸ダムに沈めようとしたが「死体が浮いたらバレる」と思い中止。「顔がわからんように焼き殺そう」と、犬鳴峠に向かった。

旧犬鳴トンネルに着くと、ガソリンを頭からかけて焼き殺そうとする。だが、彼が上げた悲鳴がトンネル内に大きく響き渡ったため、少年らは一瞬ひるんだ。
そのすきを見て、逃走。トンネルを抜け、雑木林を逃げ回り、約五十メートルも山中に駆け上った。少年らは「もう何もしないから降りて来い。うそは言わん」と呼びかけ、それを信じて降りて来た彼をふたたび捕まえた。
シャツを引きちぎって口に押し込み、両手足を縛る。大きな石で頭を五回殴りつけ、その割創傷は最大で八センチにも及び、血しぶきがガードレールまで飛んだ。
それでも「助けてくれ」と命乞いする彼に、ガソリン〇.七リットルをかけ、ライターで火をつけたチリ紙を投げつける。
彼はもがき苦しみながらも助けを求め。のたうち回った。ガードレールに焦げた衣服がべっとりとこびりつく。転げ回った末にトンネルの入り口まで走り、そこで力尽きて倒れた。

少年らは、死んだかどうかを何回も見に行き、三度目でようやく動かなくなったのを見届けて市内に帰った。