●更新日 06/26●

竹薮からの視線


江戸時代にあった佐倉城跡に作られた佐倉城址公園。

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かつて旧日本軍もここに駐留していた。

いまはすっかり市民の憩いの場となっている。
しかし、一旦夜が訪れると心霊スポットへと変貌する。



本丸跡付近に竹薮があるのだが、その竹薮の中に兵士の霊を見たという目撃談は後が絶えない。


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そこは一見普通の竹薮に見えるが、中を覗いてみるとお堀になっている。


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つまり、人がいるとしたらその人は宙に浮いていることになる。
とりあえずこのお堀の下まで降りてみる。


お堀の下には何もなく、多くの竹が生えているだけだ。


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ガサ ガサ ガサ ガサ



風が強くなったのか、竹が揺れる音がお堀の中の静寂を破る。
それにしても、この誰かに見られているような感覚はなんなのだろうか?


そんなことを考えながらお堀の中を探索していると洞穴を発見した。


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吸い込まれるように中を覗いてみる。
大人が座ってやっと入れるような洞穴だ。



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こんな所に一体誰が何の為に作ったのだろうか?

そんなことを考えているその時!


バラバラバラバラ!!



大量の土が崩れだした!


このままでは、生き埋めにされてしまう。



そう直感し、慌てて洞穴から逃げ出す。
なんとか、外に出ることは出来たのだが、一歩間違えば本当に命を失っていた。
不思議なことに、洞穴の外へ出た途端、合わせていたようにピタッと土砂崩れは収まった。
途端に怖くなり、とにかく早くこのお堀から脱出したくなった。
必死にお堀をよじ登るが、土が軟らかい為か、慌てている為か、上手く上ることができない。

それとも何者かに足を引っ張られているのか?
背後が気になるが、見ることができない。


後に判明したのだが、あの洞穴は旧日本軍の防空壕だった。



冷やかし半分で訪れると大変な目に遭う。
成仏できない兵士の怨念が見えない力となり、いまだ存在しているのだから。



li.kouji


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