これは、今から10年ほどまえ、私がまだ六本木で事務所を構えていたころの話である。調査員の募集広告で里見房江(仮名・二十二歳)さんという女性から応募があった。

彼女の肌は透き通るように白く、まるで平安時代の巫女のような、時代を超えた高貴な顔立ちをしていた。しかもバイクに乗れて性格も明るい。

すぐ採用が決まったが、残念ながら結婚のために、たった一年で退職してしまった(もしこれを読んでいたら、至急私に連絡してほしい)。