●更新日 07/15●


財団法人「夏目漱石」設立で孫の房之介さん達困惑!?


明治の文豪としておなじみ夏目漱石の親族が、今年一般財団法人夏目漱石なるものを設立したことで孫でエッセイストの夏目房之介さんや他の親族や新宿区などが困惑しているようだ。

曾孫にあたる夏目一人という元・博報堂勤務の広告クリエイターの方が財団の理事長をつとめ、HPによれば

設立目的等:
・当法人は、夏目漱石の偉業を称えるとともに文芸の興隆を図り、豊かな社会の実現に寄与する事を目的とするとともに、その目的に資するため、次の事業を行う。
事業概要:
 1 夏目漱石に関する人格権、肖像権、商標権、意匠権その他無体財産権の管理
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 5 夏目漱石の愛用品をはじめ、夏目漱石ゆかりの品の管理に関する事業
 6 その他この法人の目的を達成するために必要な事業

とのことである。


財団法人夏目漱石のHP

これに対し、房之介氏はブログにて

「夏目漱石財団」なるものについて
最近、僕のところに「夏目漱石財団」なるものを設立したので協力してくれとの手紙が届いた。一部の親族が関わっているらしいが、僕の連絡した親族たちは困惑し、いささかうんざりしている。放置しておくと混乱も予想されるので、急きょ相談の上以下のような文書を報道機関、出版社、博物館などに送付した。各方面に周知し、良識的な判断を望みたい。 2009.7.12   夏目房之介

というエントリーをアップ。それによれば、漱石の著作権は戦後すぐ消滅しており、それに対して一切の報酬等は要求せずに介入せずに来たとのこと。
「漱石という存在はすでに我が国の共有文化財産であり、その利用に遺族や特定の者が権利を主張し、介入すべきではない」というのが私の理念だからです。
という文章はネット上で「JASRACに爪の垢でも飲ませたい」といった感じで賞賛を浴びているようである。
それに対して、本人のものかどうかは定かではないが上記ブログのコメント欄にて反論のようなものを寄せている。



しかし、文豪の曾孫にしては拙い文章であったりすることから、ネット上では「財団ひとり」などと呼ばれていろいろと批判されているようである。

また、新宿区文化観光国際課もHPにて「新宿区では夏目漱石の文化事業を行っているが、一般財団法人夏目漱石と区とは一切関係ありません」と告知している。

現在、設立されたばかりで法人がどのようなものなのかはまだ判然としていないが、いわゆる権利ゴロのような団体ではないことを祈るばかりである。



探偵O



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