●更新日 03/12●


田原総一朗、ユダヤの人権団体に抗議を受ける


ジャーナリストの田原総一朗氏の発言が、ユダヤの人権団体に問題視されているようだ。

当該の発言は、2009年3月8日のテレビ朝日「サンデープロジェクト」でなされたものである。この日の放映では、民主党の小沢一郎氏の秘書逮捕に関して、「眞紀子氏に問う どう見る? 民主党狙い撃ち」と題し、衆議院議員の田中眞紀子氏を招いて議論が展開された。田中氏は、政権交代の必要性を強調。その直後に、問題になった田原氏の発言が出た。



田中氏の父親である田中角栄氏に言及した田原氏は、「田中さんも結局はやられたと、ユダヤに。小沢さんもそう、やっぱりやられた」と発言。田中氏も、「うん」と相槌を打った。 そして、検察はゴリ押しで何でもやるという田原氏の指摘に続いて、その背後には更に自民党、ジャーナリスト、学者等がいると田中氏は述べた。 (動画)



これらの発言に対して、ユダヤの人権団体「The Simon Wiesenthal Center」が抗議の姿勢を同団体HPで示している。3月9日の更新内容によると、政治的スキャンダルをアメリカやユダヤのせいにする田原氏を糾弾するという。このような発言は言語道断であり、容認できないとのこと。

田原氏の発言に対して、田中氏がその場で問い質さなかったことは不適切であったという。この発言を取り消すこと、テレビ朝日と田原氏が謝罪することを要求している。ちなみに、田原氏らは、ユダヤによるものであるという具体的な根拠は示さなかった。



The Simon Wiesenthal Centerといえば、雑誌「マルコポーロ」の廃刊問題との関連で言及されることの多い団体である。ナチスによるガス室などは存在しなかったという論旨の特集記事を掲載したことに対して、同団体が抗議運動を展開した。この件以降、同団体の発言力や影響力の大きさが注目されることとなった。

探偵ファイルでは12日、テレビ朝日に話を聞いた。サンデープロジェクトの担当部署では回答できないとのことで、視聴者窓口に電話を回された。応対した男性は、「それは捏造ですね」と述べた。「私も観ていましたが、そんな場面はなかったですね」という。だが、当該の発言を実際に確認していると述べると、今度は広報へ回された。

広報の担当者によると、現時点までに同局へ抗議文等は寄せられていないという。したがって、今後の対応も未定とのことである。




続報 (3/13)
テレビ朝日が調査したところ、田原氏は「ユダヤ」ではなく「有罪」と発言した模様だと、同局広報は発表した。3月19日のJ-CASTの記事には、The Simon Wiesenthal Centerに対して、同局側から何らかの対処をする予定とも書かれている。「有罪」であれば、前後の発言との整合性はありそうだが、ネット上では様々な意見が飛び交っている。

「有罪」で納得したという意見がある一方、「有罪にやられた」では日本語として不自然だという声や、むしろ「ユダにやられた」ならば意味が通るという見解も。いずれにせよ、当該の場面での田原氏の発言が聞き取りにくかったことが混乱を招いてしまったようである。The Simon Wiesenthal Center側の新たな動きは、現時点では見られない。




探偵T



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