●更新日 06/10●


秋葉原無差別殺傷事件で朝日と毎日がアサヒった!?


秋葉原無差別殺傷事件に関するマスコミの報道内容に注目が集まっている。

写真

その一つは、毎日新聞の2008年6月8日の記事「秋葉原通り魔:加藤容疑者、マンションで1人暮らし」。当初、加藤智大容疑者の自宅について、「部屋は人材派遣会社「日研総業」(東京都大田区)が借り上げて契約していた」との一文があったのだが、それが削除され修正された。

写真 修正前

修正後の記述では「部屋は東京都内の人材派遣会社が借り上げ契約しているという」となり、企業名が消えた。このことが話題になると、「企業名を出すと不都合な理由があるのではないか」、「新聞社と何らかの取引があったのではないか」、「記載内容に誤報があったのではないか」といった諸説が飛び交った。

今回の件について、探偵ファイルでは毎日新聞に話を聞いてみた。回答は、「企業名を出す必要がなかったと判断したからではないでしょうか。企業そのものが事件に関わっているわけではないですから」と予想通りのものだった。

もう一つ話題になったのは、朝日新聞が6月8日に配信した記事「秋葉原で無差別殺傷 6人死亡、12人負傷」。容疑者逮捕までの経緯説明が、他紙の記述と大きく異なるという点に注目が集まった。

他紙の記述では、警察官が銃を構えると容疑者は観念して路上にナイフを投げ捨て、逮捕に至ったという。ところが、朝日新聞の記事には以下のように記されていた。

「警棒を持った警察官が男に追いつくと、チャンバラのようにカチンカチンと音をさせながらもみあった。しばらくして、男がナイフを下に落とした。すると警察官は拳銃を抜き、男に向けた。「動くな」と言い、男を道路に伏せさせ、取り押さえたという。」

警察官が銃を向けたことと、容疑者がナイフを落としたことについて、他紙と順番が逆になっている。そのため、「今回もアサヒったのか!?」とネット上では大騒ぎに。

ちなみに、朝日新聞は6月9日、この記事を「秋葉原で無差別殺傷7人死亡、25歳男を現行犯逮捕」と改題して内容を改め、上記の点も修正した。「近くの秋葉原交番にいた巡査部長(41)が電器店角の路地で拳銃を取りだして「武器を捨てろ」と警告。加藤容疑者がナイフを捨てたところで取り押さえた。」と記している。

捏造というよりは、不正確な記述に気づいて修正したのだろう。とはいえ、捏造の疑いがかけられること自体、人々からの信頼度の低さを物語っているかもしれない。



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