スパイ日記
渡邉文男 MAIL : spy@tanteifile.com



8月20日(月)



指令7: 私はもう死にます さようなら





ちょっとまったあぁぁぁ〜



これは、私に対する挑戦のメールですかね?

探してみろってんですかね・・・?



そりゃ、本気になれば簡単なことですけど

クライアントがいないし、お金ももらってないので・・



勝手に死んでください



まあ、お題をいただきましたので、「死」に対しての考察を

ご報告いたします。



私の経験上、死ぬ、死ぬ、と周囲にもらしてる人に限って死んでないですね。

だからあなたも死なないと思います。

自殺者が年に3万人を超えました。これ、すごいことですね。

自分で命を絶つ、というのはよっぽど勇気がいりますよね。

その瞬間から、自分が自分で無くなるのですから。



私の探偵時代、依頼者(探偵はクライアントと呼ばない)が二人

自殺して亡くなられました。

二人とも、浮気調査の報告をしてから、ちょうど一週間後でした。

168時間、悩み、ためらった末の自殺です。両方とも奥さんでした。

印象的だったのは、報告書を手渡す時、とても寂しそうな目をされていた

ということ。

お一人は、枯葉散る外苑前を、ゆっくりと消え入るように歩かれて

お帰りになられました。今でも、その光景が忘れることができません。



お二人とも、遺書がありましたが、周囲に自殺の素振りは見せていません。

まさしく、家族から見れば、突然の死でした・・・。



よくこのことで、感想を聞かれますが、答えはひとつ。

その人の寿命だったんじゃないですか、と答えます。

特別の感慨も何もありません。テレビの下衆な探偵なら、下心で

なぐさめて、という展開もあるでしょうが。




私は、自分の死に方を決めています。

たとえば、ガンになった場合、むだな延命治療は受けません。ありったけの

お金を持って、旅に出ます。幸い、家族はいませんから、迷惑はかけずに

死ねます。死期が来たら病院に行き、意思を告げて静かに死を待ちます。

眺めの良い、海沿いの病院がいいですね。

その病院の光景は、何度も夢でデ・ジャブーしていますから、入院した時

「ああ、ここだったな」と感じるでしょうね。


骨は、海に帰ります