スパイ日記
渡邉文男 MAIL : spy@tanteifile.com



8月18日(土)

指令5:
スパイって儲かるんですか?
儲かるのなら、やってみたい!!

金沢  H・K

今日の指令はギャグでかわせません。真剣にお答えしましょう。

昨日があまりにも脱糞、いや、脱線しすぎましたので・・。



映画の諜報部員、例えば007なんかは、国家公務員なので年収は

1200万円です。2時間で5回は死にそうになりますのであまりにも

安い賃金体系ですね。

私のようなSS(産業スパイの略)はそれこそ腕によってピンキリで

年収で億を稼ぐ人もいます。ホントですよ。

上級スパイは、固定のクライアントを平均で3社抱えてます。

その3社も縦のつながりが多いですね。

まったく異業種で3社、というスパイはなかなかいないですね。

異業種の依頼が入ると、その分野が得意な知り合いのスパイに仕事を

投げます。ドジるよりも、かすり(マージン)をもらったほうがいい

ですから。



だいたい、開発型の企業や悪いことをしている企業はプロを雇っています。

社員にスパイをやらせている企業もありますが、これは私らの敵では

ありません。

監視体制を取っているからと油断していますから、仕事もやりやすい

です。

一番厄介なのは、スパイ同士が現場でぶつかることですね。

同じ目的(潜入先の秘密を暴く事)であれば

お互いに協力体制も取れますが、カウンタースパイ(防御側のスパイ)が

いる場合、仕事の遂行が非常に厄介です。



自分より上級のスパイと対峙した場合、それなりの覚悟が必要です。

数年前ですが、ニューヨークのある会社に潜入した二人のスパイが

行方不明になりました。たぶん、デスピアードされたんでしょう。




つまり、スパイを一生の糧にしようと思ったら、命の取り合いも辞さない

という気持ちが無ければできません。

俗に言う「探偵」との決定的な差は、そこにありますね。

私らスパイから見れば探偵なんぞは素人と同じ、と思っていますから

ハナから相手にしませんし

ぶつかるどころかすれ違うこともありません。



極論から言えば、指令のように「スパイとは儲かりますか?」という問いに対しては、正直、こうご報告しておきます。



スパイの腕前を持って探偵をやったほうが身も安全だし、儲かります、と。



スパイと探偵を混同されている方も多いので、その違いはまた今度、詳しく

解説しましょう。