●更新日 06/01●
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必殺の肩関節





高校の時に柔道の時間がありましてね、年度末に総決算的な柔道大会が開かれるんですよ。
で、まあ大会も順調に進んで行ってたんですが、H君の試合の時に事件は起こりまして。

「はじめ」の合図とともにH君は、思いきり背負い投げ決められましてね。判定が続いていた中、大技が決まったもんですから

会場は「オオー」と。

ところが投げられたH君が肩を押さえて起き上がってこない。

投げた時、変な落ち方をして受け身がしっかりとれず、どうやら肩が外れたようだと。そこへ待ってましたとばかりに壇上に立ってた中年体育教師ホリグチ(仮名)が躍り出たわけですよ。

どけどけ俺に任せろと。

ホリグチはH君を仰向けに寝かせるとヒョードルのように腕十字のスタイルで

フンッ!

と思いきり引っ張ります。

H君は「ギャー!」。

そしてホリグチ、引っ張った腕を今度はフンガッ!と押し込みます。

H君また「ギャー!」。

ホリグチは「ヨシ、これでいい」みたいな顔でその場を立ち去ろうとしたんですが

H君はますます苦悶の表情。

まさに「ギギギ」という顔をして起き上がれない。


ホリグチ、H君を見下ろし

「アレ?おかしいなあ」みたいな表情で、再度十字を決めて渾身の力を振り絞り

フンッガー!

と腕を引き抜くと

チョエエー!!!

と肩へねじ込んだわけです。

H君「ギャオー!」ゆうてます。

明らかに治ってないわけですよ。

結局3回も十字決められて何だかわからないことをされたが、全く症状は改善されないので、H君腕ブランブランの状態で病院へ。翌週、H君がアメフト選手のような恰好で現れたんで、どうだったのだねと聞くと、

肩の関節外れてたんじゃなくて骨折してて

そやのにホリグチが全力逆十字を3回もキメたおかげで


どうやら肩の骨が粉々になったそうなんですね。


とまあ、よく知らんのにいらんことをするとこうなりますので
皆様くれぐれも柔道大会出場はご注意くださいませ。



住職 住職


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