●更新日 06/18●







ジブリが反原発の横断幕、その真意と背景





スタジオジブリの建物に掲げられた、宮崎駿監督直筆の横断幕が、大きな反響を呼んでいる。

「スタジオジブリは原発ぬきの電気で映画をつくりたい」という、強烈なメッセージである。

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この横断幕が掲げられたことがtwitterで話題になり、注目されることとなった。3月の震災以降、原発事故の悲惨な状況に言及することもあった宮崎監督だが、ここまで明確なメッセージを発したのは初めてである。

今回の行動の背景には、どのような意図や経緯があったのだろうか。2011年6月17日、スタジオジブリに取材を申し込み、話を聞いた。

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広報担当者によると、横断幕がtwitterで大反響になっていたことを、当サイトが取材した時点では知らなかったという。横断幕は、16日から掲げていた。実行に至る経緯を尋ねたところ、この試みは宮崎監督本人の発案によるものだったと、担当者は語った。同社が横断幕で何らかのメッセージを発信した例は、過去には一度もなかったらしい。

原発に関してジブリが公式見解を出したのも、これが初めてであるとのこと。ただし、社としてというよりは、宮崎監督本人の意図によるものであると、担当者は明かした。「宮崎の今の素直な気持ちを掲げたということ以外にはないと、本人が言っています」という。今後、こうした試みを新たに行うことは、現時点では予定していないそうだ。

17日の夕方の時点で、マスコミ関係者や数名の人々が、横断幕を撮影に来ていた。カメラで撮影していた男性に尋ねたところ、ネットで話題になっていることを知って、仕事帰りに見に来たという。感想を聞くと、こんな答えが返ってきた。
「『宮崎さん、やってくれたな』って。デモもいいけど、こういう人が、こんなふうにやってくれると、みんな少しでもいいから考えるきっかけになりますよね。」

通りかかった近所に住む男性によれば、昼間もマスコミ関係者と思われる人々の姿があったそうだ。また、建物周辺に集まる人々の姿が気になるのか、ジブリのスタッフも建物の中から外の様子を見ていたという。今回の件について感想を聞くと、「んー、アニメはよく分からないし…」。取材に来ている人々を見て、横断幕の存在に初めて気づいたとのこと。

ジブリに関心がない地元住民には、視界に入らなかった横断幕。人々の反応には、明らかな「温度差」がある。

業界関係者の目には、今回の件はどのように映るのだろうか。取材を進めたところ、興味深い情報を得ることができた。


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高橋




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