●更新日 05/03●







バードカフェの謝罪広告はウソ?食材業者に取材





2011年4月28日に、バードカフェのおせち問題で、外食文化研究所の謝罪広告が新聞各紙に掲載された。 (関連記事 1 2 過去の記事一覧)

バードカフェ横浜店が「OKANO HOUSE」にリニューアルしたことを機に、改めて謝罪の意を表明したようだ。その内容は、これまでの発表とほとんど変わりない。
焼き蛤が実際には入っていなかったことが、新たに追加された。また、「通常価格として記載した21000円という価格は架空のものでした」と書いている。

バードカフェの謝罪広告はウソ?食材業者に取材

ところが、ここに記載されていないメニューについても、疑問視する声がある。当サイトでは、食材偽装の証拠画像を現地で撮影した人物から入手した資料に基づいて、外食文化研究所と取引のあった業者を特定。震災発生直前に、それぞれの業者に取材した。

まず、フカヒレの煮こごり。使われているのは、「フカヒレ流し」という食材だ。原材料にフカヒレも入ってはいるが、表示は5番目であり、主にサメ皮を使用した食材である。フカヒレの煮こごりには、普通はこのようなものを使わない。この件で、食材の販売元であるサブ水産株式会社に連絡を取ったのだが、「忙しいので、すいません」と取材を断られた。

次に、丹波の黒豆である。当サイトが入手した見積書の画像に、「ぶどう豆甘露煮 中国産」というものがあった。そこで、見積書に書かれていた業者に取材し、取引内容を確認してもらった。すると、書類に記載された日付で、外食文化研究所に見積もりを出したことは事実であるという。しかし、その後に注文はなかったそうだ。外食文化研究所は、別の企業から食材を購入したことになる。

続いて、国産和牛ローストについて調べた。2010年12月30日の日付で、横浜食鳥鶏卵株式会社から、「国産牛もも肉」という食材が納品されている。おせちのメニューには、肉巻きローストもあるが、これは納品書にある「チキン八幡巻き」であり、牛肉が使われている料理は他に見当たらない。

バードカフェの謝罪広告はウソ?食材業者に取材

バードカフェの謝罪広告はウソ?食材業者に取材

横浜食鳥鶏卵の担当者によると、公的機関からの照会を除いて、同社では取引内容の詳細を公表しない方針であるという。しかし、和牛を納品した場合には、書類には確実に「和牛」と記載し、産地を併記するとのこと。和牛を「国産牛」と書くことは、絶対にないそうだ。ちなみに、国産牛については、納品時に産地を書く必要がないという。

したがって、外食文化研究所に納品された食材は、納品書の通りということになる。

もちろん、この国産牛が、おせちに使われたとは限らない。
しかし、納品書に記載されている他の食材は、いずれもおせちに使われていた。

もし、おせちに和牛が使われていなければ、
食材偽装だ。


以上について、消費者庁に連絡を取った。担当者によると、これまでに同庁が発表した内容以外は、調査の進捗状況や結果も開示できないとのこと。しかし、当サイトの取材先と結果の詳細には関心があるとのことだったので、一通りの情報を提供した。

その後、震災が発生した。そして、バードカフェの復活である。

だが、今回の謝罪広告でも未解明な点が、あまりにも多い。

消費者庁には、最後まで徹底的な調査をしてほしい。



高橋




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