●更新日 01/30●







バードカフェ産地偽装問題の実態は?専門業者に取材





2011年1月28日、外食文化研究所は、バードカフェが製造したおせちの産地偽装の事実を認め、自社HPで公表した。

その内容を見ると、1月の冒頭に出回った、納品書や見積書の画像に一致する。
バードカフェ裏手にあったゴミをあさったという人物が、ネット上に流した画像だ。

偽装問題に関する説明の中に、以下の一文がある。
「フランス産シャラン鴨のローストと表記しながら,50食分岩手産鴨を使用いたしました」。
50食分以外は、フランス産のシャラン鴨だったということか。





当サイトが正月に取材を開始した当初、大手デパートの関係者に話を聞いた。その際に、関係者はおせちのメニューを見て、こんなことを言った。
「えっ、本当にシャラン鴨を使ってるの?」
シャラン鴨は、高級店で愛用されている貴重な食材だという。

そこで、この食材を扱う専門業者「鳥新」に事情を聞いた。
同社では、週に500羽くらいしかシャラン鴨は入荷しないという。
シャラン鴨は、フランスのシャラン北部にある沿岸地域で、ビュルゴー家によって開発された。その後、生産者が増えたとはいえ、流通量は限られている。同社は、ビュルゴー家のシャラン鴨の、日本での唯一の販売元である。



一方、ネット上の通販サイトを見ると、「シャラン鴨」として販売されているものが数多くある。そう簡単に手に入らない食材が、こんなに流通するのか。
鳥新の担当者曰く、
「シャラン鴨」と「シャラン産鴨」は全くの別物。

「シャラン産鴨」といえば、シャランで生産された鴨全般を指す。
これは当然、本物のシャラン鴨ではない。


ところが、「シャラン鴨」と偽って、シャラン産の他の鴨肉が多く出回っている。
しかも、商品名は「シャラン鴨」としておきながら、説明文をよく読むと、実は「シャラン産鴨」であるという、詐欺同然の通販サイトもある。

ネット通販は、偽装食品の宝庫。

バードカフェの問題を契機に、他の業者についても徹底した調査が必要だ。


高橋




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