●更新日 08/17●
・・・Night side・・・
問題の「新井邸」は、県道の傍にあるらしい。 車では探しにくいと考えて徒歩で探すことにする。 (このあたりかな?)と思う場所までやってきて辺りを見回すと、 道の脇にロープが張ってある場所がある。 ここが「新井邸」への入り口らしい。 (赤外線撮影で……)と思い、ビデオカメラを取り出したのだが、 バッテリー切れ? (? 変だな?) 「証拠写真の撮影」というのは、探偵の重要な仕事だ。だから、撮影機材のバッテリー残量には人並み以上に気を使う。今回も昨日の内に十分充電しておいたはずなのだが? まあいい。予備のバッテリーは当然用意している。 ところが、バッテリーを付け替え、カメラを起動させた途端、 予備バッテリーまで? (そんなばかな) おかしい。準備を怠った覚えはない。充電は十分のはずなのに。 ともあれ、赤外線での撮影が無理なら仕方ない。フラッシュが使えるカメラだけを持ち、ロープをくぐって「新井邸」へ入る。 草の茂る敷地を少し進むと、闇の中にいくつかの廃屋が浮かび上がる。 廃屋は全部で4つ。 屋内は朽ち果てている。 それぞれの写真を撮影し、しばらくその場にたたずんでみた。 夜闇に目を凝らし、耳をすましてみる。 30分以上もそうしていただろうか。しかし、何も見えないし、何も聞こえない。 昨日の雨で増水した川の音が聞こえるくらいだ。 (これ以上ここにいても仕方ない)そう考えて「新井邸」を後にした。 (結局、心霊現象はなし、か……) 山道を帰る途中、役に立たなかったビデオカメラのスイッチを入れてみた。 バッテリーは十分残っている。 (??) あとで聞いた話だが、霊感の強い人に言わせると「霊の多い場所では、なぜか撮影機材がダメになってしまうことが多い」のだそうだ。 「新井邸」でビデオカメラが使えなかったのは、撮影されることを嫌がる「誰か」がいたせいなのだろうか? だとすると、無理やり撮影した写真には何が写っているのだろうか? 次ページでは、探偵力を使い「新井さんの家」にまつわる噂を究明する (……Day side……へ) 特捜班:九坪 |
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