●更新日 07/27●


ひめゆりの青春


ひめゆりの塔にある資料館をご存じだろうか?
20年ぶりに訪れてみると、見事に様変わりしていた。悪く言えば靖国神社風。
そこに、注目すべき一文が大きく記されていた。
近衛文麿総理が沖縄戦の前に昭和天皇に降服するよう上奏したが天皇は聞き入れなかった(要約)という一文だ。
これが事実か事実無根か。それは両名が他界しているので確証は無い。
しかし、ただひとつ言えることは
昭和天皇が人の命を重んじ、戦局を精査していれば沖縄戦で十数万人の民間人が死ぬことも無かった、という事実。
もちろん、原爆も東京大空襲も。



ひめゆりの青春。



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みんな、夏目漱石や高村光太郎の本が好きで、軍記モノには全く興味が無かった。
学校の図書館で、読んだ本の話題が唯一の楽しみだった。


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少女らしくお洒落にも関心があって、道行く青年にほのかな恋心を抱いた。
「好きです」と一言も伝えられずに死んでいった。


目の前で友達の腕が、足が、内臓が吹き飛ぶ。痛いと泣き叫ぶ。そんな親友の死に直面する。
もうすぐ自分も死ぬ。恐怖と絶望と痛み。


もっと生きたかった。


16歳の少女は、心底そう願った。



最近、防衛のフィクサーと呼ばれる秋山が逮捕された。
彼がテレビの前で名文句を吐いた。「時計? 20年前の安物だよ」と。
非情な歴史は彼のような人物が中心となり、それに企業が群がる図式で起こる。



最後に。
私は探偵ファイル7年間の記事通り、右だの左だのという思想は全く無い。


だからこそ言う。


無差別殺人を考えている君へ。
一度、ひめゆりの塔へ行ってからでも遅くない。


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憎むべきは、道行く少女ではないということを。



BOSS



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