保健室登校だけど卒業式に出席したい！　２

「保健室登校だけど卒業式に出席したい」
そんな願いを叶えたり叶えなかったりするために徳島までホイホイでかけていった私オオスミ。

ホイホイ

とりあえず色々話聞いたり励ましたりしてるうちに、あっという間に卒業式当日に（まあ会ったの前日だったんだけどね）。
今日は家から学校までの間、みっちりと応援しながら登校することにしました。

友達も一緒に登校

大住「へいへい。今日も快食快便だったかいガール！」
くき「いえ、お腹痛くなると困るんで食べてません」
大住「それはいかんな。僕のタオルをお食べよ」
くき「いえ遠慮しておきます」
大住「微妙に表情硬いぜ緊張してるぅ？」
くき「そうですね」
大住「緊張するがいい！思う存分緊張するがいい！そして受験に失敗してしまえばいいよ！」
くき「いえもう受かってるんで」
大住「ちぇっ」
くき「いやそこも応援してくださいよ」
大住「まあまあ、卒業式の出席は応援するから」
くき「ほんとですか？」
大住「たぶん……」

とまあ、毒にも薬にもならないことを言ったり言わなかったりしながら、だらだら通学。
途中クラスメイトが通ると何故か隠れたり、どうしてもやっぱり表情が硬かったりしたけど、そこそこ元気になったかな？

校門到着

大住「じゃあ、ワシはここまでしか付き添えないけど」
くき「はい、ありがとうございました」
大住「では最後にいっぱつ応援を！」

何故かジャンプするワシ
大住「卒業式頑張ってこーい！！」

くき「はいっ」

いってらっしゃい

ふむ。これでやれることはやった。
あとは卒業式にもぐりこんで結果を確認するだけだな。
じゃ！

事前に連絡とってました
そろそろいきましょうかお母さん！

はっはっはっ。こんなこともあろうかと、事前にお母さんと連絡とりあって卒業式への潜入計画はバッチリ立ててあったのさ！お母さんに協力してもらって関係者面して（設定：親戚のお兄ちゃん）平然と会場に入り込むぜ！！

楽勝だった
ほんとに平然と入り込めたぜ！！

大住「いやー、ご協力ありがとうございます」
母　「いえいえこちらこそ、わざわざ遠いところからありがとうございます」
大住「なあに、勝手にホイホイ来たのは僕らなんで気にしないでください。単純に、くきちゃんの願いを叶えたかっただけなんで。っていってもワシなんて色々話聞いて『ガンバレ』って応援しただけですが。どこまで役に立てたのか……」
母　「いえすごく心強いです。本人もすごく喜んでました。卒業式はどうしても出たかったみたいですし」
大住「出れるといいですね」
母　「ええ」

とまあ、こんなやりとりをしてるうちに卒業生入場の時間に。

きたっ

母　「あー！どうなだろ。いるかなぁ？いるかなぁ？」

心配そうに入ってくる卒業生の列を見守るお母さん。ドンドン進む入場の列。
くきちゃんは無事式場にくることができるのか？！
これで列にいなかったらワシすごく気まずくない？なんて、もやもや考えているうちに、ついにくきちゃんがいるはずの場所まで列が進む。

果たしてそこに、くきちゃんは！！

・
・
・

よし！
いた！！

よかった！！
ものすごく緊張してるみたいだけど、バッチリガッチリ入場してきてます。

うわー
それを見て、もうお母さん大喜び

大住「いやー、よかったですね！皆と一緒にこれてますよ」
って、

私オオスミ人のこういう純粋な喜びに動揺します
うわっ！なんか泣いてる！

母　「います！ちゃんと参加できてますね！」
大住「ええ、ええ、そうですね。くきちゃん、ちゃんと卒業式出席できてますよ」
母　「よかったー！！ほんとよかった！」

部外者なワシなんかと違って毎日くきちゃんと接してきたお母さん。
今日の卒業式、きっとくきちゃんだけでなくお母さんにとっても大事な大事な日だったのでしょう。
そして、おそらく友達や、他の多くのくきちゃんを支えてきた人達にとっても。

そんな多くの人の願いがつまった卒業式。



人が多いところが苦手で、予行練習の時は保健室で泣いてしまったというくきちゃん。
しかし、今日、本番、どうしても参加したかった卒業式。皆と同じに入場し、卒業証書を受け取り、歌い、見事に「卒業式に出て」いました。きっと多分、平気になったとかそういうんじゃないでしょう。実際ちょっと辛そうだったりもしました。
そこまでする理由。それはやはり本人の強い強い意志もそうですが、お母さんや友達の願い、応援があったからだと思います。


無事退場
「ありがとうございます」「とんでもないです」

いやーよかった！たぶん、僕のやったことなんか、ホントあってもなくてもいいようなもんで、全部本人とその周り応援のおかげだとそう思います。

でもま、僕が役立ったとかそうでないとかどうでもいいじゃないですか！

とりあえず、ここはこういうべきでしょう！


卒業式後、最後のＨＲを「教室」で
くきちゃん卒業おめでとう！！



最後に、くきちゃんから次の日に届いたメールを紹介して終わりにしたいと思います。

おはようございます。
くきです。
昨日はお世話になりました！
会ったとき「本物だ！」と思ってかなりはしゃいでしまいました（笑）
結構しゃべりやすくて安心（？）しました。（＾＾）ｖ
学校に行くときに、わざわざ送ってくれて、「がんばれー！」って応援してくれたとき、本当にうれしかったです。それで力が"ぐっ！"とかもし出された感じでした。

卒業式はいたずらで防犯ブザーを鳴らす生徒がいたりであまりよくない点もあったけど、本当によかったです！
友達と別れるとき、本当に悲しかったです。
ほとんどが同じ学校に行くのであまり泣けなかったけど（汗）
大好きな先生とか友達と写真を撮っているとき、「もうお別れかぁ・・・」と思い、切なくなりました。



大住さんが来てくれたおかげで、無事卒業式に出られることができました！
友達も「一緒に卒業できてよかった！」と言ってくれました！
本当に最高の日だと思いました！

本当に本当にありがとうございます！

探偵ファイル最高！！

くきより