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●更新日 05/20●


麻疹大流行、その対策の実態とは?


このところ、麻疹が各地で再び流行している。都内でも、大学が次々と麻疹の流行を理由に休講状態になっている。



これまでに確認されているのは、日本大学、上智大学、創価大学、和光大学、駒澤大学、東京工科大学などで、全学休講状態に追い込まれているケースが多い。帝京大学では、野球部員への感染が確認されたことで、リーグ戦が延期された。

では、現時点では休講になっていない大学の対策は大丈夫なのだろうか。都内の大学に勤務する医療社会学の研究者に、その実態を聞いてみた。

同氏によると、「対策がどこまで十分になされているのかという程度には、ばらつきがあります。悪質なのは、一応対策をとっているかのように見せかけて、ほとんど何もできていない大学が意外と多くあるということです」という。

それは、具体的にどのようなことだろうか。同氏曰く、「例えば、学内に麻疹の予防についての注意書きが掲示されたり、学生向けにウェブ上で注意を呼びかけたりしている大学は少なくありません。とはいえ、それ以上のことはやっていないわけです。せいぜい、「疑わしいと思ったらご相談ください」と、学内での相談先を示しているだけです。実際にどのくらい相談があったのか確認してみたところ、告知が出されて1週間経過しても、ほとんど無いようです。そもそも、麻疹の具体的な症状を学生たちの多くがあまり知らないのだから、自分が感染した可能性があるという自覚も乏しいのではないかと思います」。

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一方、積極的な対策をとった大学もあるという。その一つが創価大学で、学生の大半に予防接種を受けさせた。「これは、資金的にもある程度基盤の整っている大学だから可能なのであって、全ての大学に同様にさせることは難しいのでは。「予防接種を受けることを勧めます」という勧告を出すのが精一杯で、大学内で予防接種を受けられる状況を作ることさえ難しいという場合も多いわけです」。

ちなみに、このような状況が発生してしまった理由の一つは、日本の感染症対策全般の問題であるともいう。麻疹の予防接種は原則として二回行うべきなのだが、これまで日本では基本的に一回とされてきた。同氏が調べてみたところ、先進諸国では以前から二回が基本で、アメリカなどで麻疹対策が成功してきた理由もそこにあるという。

更に問題なのは、ワクチンの不足だ。同氏が現在確認している範囲内でも、特に麻疹単体のワクチンが品薄になっているとのこと。それらは大手の病院へと既に流れてしまい、個人の開業医などには手に入りにくくなっている。患者から予防接種の問い合わせが増えてきていて、慌てて取り寄せを試みている医院も多いとのこと。

麻疹の初期症状は風邪にも似ているため、感染を自覚していない人も多い。少しでも疑いがあるなら、すぐに医者へ行くことを勧めたい。くれぐれもご注意を。



タカハシ


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