あぶない探偵・特別編
|
◆山木・日本の頂点へ(後編) |
ど〜も〜、前回から引き続いて、バカ二人を引き連れて登山なんかやっている、探偵ファイルの紅一点@西原京子です。 六合目まで来ると、さすがに勾配がキツク、私達のような登山未経験者には辛い。 ようやく貧血が治ったTakaが、死んだ魚のような目をしながらフラフラと付いてきてます。 そんなペースに合わせていたら、ご来光に間に合わないのよっ!...と言いたいところなのですが、さすがに置いていく訳にもいかないわよね。 まったく、難儀なことです。 でもね、6合目までは、それでも勾配は楽な方だったんですよ。 7合目から8合目にかけては、かなり坂が急で、手をつかないと登っていけないようなところが多いの。 本気で私達は、富士登山をナメてかかっていたかもしれない。 20分歩いては、10分休んでを繰り返さないと、本当に倒れてしまいそう。 かなり遅れ気味になっているのか、下の方から「ギニャー」とかいうTakaの断末魔のような悲鳴が何回も聞こえて来るのが、とても気になるんだけど...。 私も山木も、ハッキリ言って人のことなど構ってられない位に、一杯一杯になってたの。 全然、平気ですよ・・・問題ない。 カッコ付けてるようだけど、そんな姿でぜーぜー言いながらじゃ、全然決まってないから。 8合目開始の標識の手前で、む〜ん・・・と立ちすくむ、オタク探偵。 「ちょびッツ」シャツも、バンダナも、汗ばんでます。 こういう汗なら、ゲーセンでDDRをふ〜ふ〜言いながら踊るオタクよりはマシなのかなぁ。良く、わからないけど。 8合目の途中まで行くと、営業している小屋がありました。 水が500円、カップラーメン600円といった値段で売っています。 うーん、高いのか、それともここまで運んでくる手間を考えたら妥当な値段なのかな? どちらなんだろ。いずれにせよ、500円出さなきゃ水が買えないのだから、四の五の言ってられないんですけどね。 Taka「お腹すいた〜。あっ、ラーメンがある。食べよう」 と700円の山菜ラーメンを注文しています。 日の出は朝の5時15分ぐらい、頂上までは1時間半ぐらいというところかな。 Takaは「ここで休憩(宿泊)していった方がいいと思うよ〜」とか言ってラーメン食べてるけど... (後で味を聞いたら、「あんなマズイラーメンはこれまで食ったことがなかった。600円出してカップラーメン買ったほうがよかったかも…。俺が小池さんだったら自殺していたところだ。」とか言ってるくらいだから、美味しくはないのでしょう。) 宿泊料は5000円。う〜ん。 山木「あと5時間もしない内に日の出なんでしょ。 上を目指しましょう、金の無駄ですよ。」 あ、あんたは!...従業員がいる前で、何てこと言うのっ! もう少し、オブラートに包みなさいよ! Taka「え〜、もう登るの?僕は3時ぐらいまでココで休ませてもらうことにするから」 と彼は言っています。う〜ん、確かにTakaが言っていることも正論なのよねぇ。 疲れているのは本当だし、寒い中、また外に出て行くっていうのも...。 悩んだ結果、山木と同じく上に登ることにしました。 この辺が、体力勝負の私達と、似非探偵の差なのかもしれません。(しみじみ) 8合目の気温は、大体5度くらいでしょうか。おまけに風がビュービューと、吹き荒む。 風のせいで、体感気温は寒いなんてもんじゃないけど。 別に耐えられないって程じゃ無いかも。 何だかんだ言っても、西原&山木は標準よりは体力が有るのかも。 のんべんだらりと、10分歩いたら10分休むみたいな事を繰り返して、4時半になる前くらい...ついに頂上に着いた! 感動的な日の出までもう一時間もありません。 展望ができるベンチに腰掛けて、延々と待っていたのだけど・・・ 雲が邪魔して日の出が見れない ガ━━━━━━━(゜Д゜;)━━━━━━━━ン! そんな...ここまで来て...。 きっとこれは、山木とTakaの日頃の行いが悪すぎるせいよね!きっと、そうよ!! ああ、とばっちりを受けるなんて・・・最悪。 ガックリうな垂れていると、アイツラは頂上にある鳥居のところでなんかやってるし。 絶対、罰当たるわ 富士山の登山者は、外国の方も多く、富士山の頂上でアキバファッションで日本刀を振り回す山木とそれを迷彩ヘルメットをかぶって撮影しているTakaを天然記念物か珍獣かをみるような表情で眺めています。 山木、富士を制覇する 山木「この瞬間のために、僕は富士山に登ったのダァーっ!」 Taka「痛みに耐え、良く頑張った!感動した!!」 “What?” “Oh, FUJIYAMA,SAMURAI-BOY!” “HAHAHA!” 日本人登山客は敢えてこちらを見ないように努めていますね。 は、恥よ!日本の恥!! 日本が誤解される、元よ・・・・アレは!! 思いっきり、無関係を装って下山しました・・・。 探偵K「あっ・・・お疲れさま〜。ご来光、綺麗だったねぇ!」 西 原「・・・へ?? 曇って見えなかったわよ・・?」 探偵K「そんなこと無いって、ほら!!」 5合目では、見えたらしい そうか・・・私達は、頂上だったから、雲に隠れて見えなかっただけなのか・・。 何しに行ったのよ・・・いったい・・・。 追記 ボロボロに疲れて、30時間ぶりに事務所に帰って来た私たちに編集長が一言。 「おー、お疲れさーん。いやー、大丈夫なもんだねぇ。 じゃあ、次はアレだな、チョモランマに登ってきてよ!」 ・・・・辞表を書こうかな・・。
( 探偵ファイル 西原・山木・Taka )
|