山木の心霊事件簿
◆T病院の怪

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。探偵Kでございます。
先日、山木が探偵ファイルのイベント優勝者・あねもね様のリクエストに答えて藁人形を斬ったわけだが。 →http://www.tanteifile.com/tamashii/baka/0209/07_01/index.html
あねもね様いわく...

「アンタ馬鹿ぁ!?アタシは、帰らずの森の藁人形を斬れと言ったのよ!なのに、
 違う人形じゃない!しかも失敗してるし!刺してるし!!っとにも〜、今度、
 アタシも連れてってください。」

と言われてしまった。
山木は「事実認識に誤謬があった。この事態を厳粛に受け止め、再発防止に努めたい。」
などと不祥事を起こした警察か何かのようなコメントをしているが、単に帰らずの森に行くのがいやだったからゴマかしていただけに違いない。
(実際「森には一人で行け」とか先に言ってたワケだし)

結局、あねもね様と一緒に心霊行脚ということになった。
なんで俺までと言いたいところだが、わざわざイベントに参加してくれた熱心な探偵ファイル読者の方を山木のみの付き添いで心霊に行かせるのはあまりにも残酷であるので同行することにした。

T病院

栃木県下都賀郡にある、廃病院。 勾配のキツイ坂を上った先にあるのは、まさに隔離施設の証明か。 少年の霊が出るとも、『ドーン』という音と共に何かが起こると言われている。


この病院は、霊感の強い人が行くと、大変なことが起こる。
なんでも、雨の日の深夜2時過ぎになると病院の入口で、白い服の女の子が泣いているらしい...ということが事前調査により判明した。
隔離施設に白い少女の霊とは・・・なにやら、よからぬ臭いがしてならない。
最近の山木は、電波...いや、霊感体質になっているような気がする為、何かが起こりそうな気配もすると言うものだ。


写真1
病院入り口
写真2
正面玄関


その廃病院とやらに実際行ってみると、坂の上にあった。
立地条件に疑問が湧く。何故こんな行くのに苦労するような場所にわざわざ建っていたのだろうか? 精神病棟とか、隔離施設という噂もあながち嘘ではないのかも。
ゲートは閉じていて、群生する雑草郡が不気味極まりない。
バイオハザードの洋館か、弟切草の洋館といった感じである。
山木がリッカーに一撃で首を落とされてしまう姿が目に浮かぶ。ナンマイダー。

中に入ると、これでもかというぐらいに荒らされてしまっている。
あ、珍走の仕業だろうけど。


写真3
ビタミンス〜マッチ とかいうアホな落書き
写真4
受付に佇む、あねもね嬢


壊されていない所など無いと言っていい、瓦礫のジャングルを進んでいくと、機材が撤去されていない部屋もある。 レントゲン室と手術室には機材がそのまま残っていた。
レントゲン室はそのまま残っているって...放射線とかは大丈夫なのか?ヲイ!


写真5
ぐっちゃぐちゃの手術台
写真6
レントゲンの機械
写真7
写真8
死ね


殺すとか、死ねとかいう落書きがとても目に付く。
場所が病院だけに、別の意味で洒落にならないかも...。
なんでまた、珍走はこの手の落書きが好きなのだろうか?
常用漢字は書けないのに、「喧嘩」とか「薔薇」とかの難しい漢字を書けるとこについても、研究をしてみた・・・・。

「うわぁ!!」

珍走についての物思いを、山木の素っ頓狂な声で妨げられた。
どうやら、大部屋に入った瞬間に上がったようだが...。
あねもね嬢と俺が、おっかなビックリと、その部屋に続いて入ると・・・。


写真9
「山木LOVE」


・・・誰の仕業だ!
こんな馬鹿な書き込みをするのは!!
刃物振り回すサイコっぷりが、珍走にシンパを感じさせるとでもいうのか!?

探偵ファイル註:本当にあった書き込みは、“山本LOVE”です。画像を少々、加工してあります。 朝日新聞の珊瑚のように捏造したわけではありませんので御了承ください。

あんな、DQNぷり全開な落書きは放っておいて、先に進んでいると...あることに気づく。
病室には、鉄柵が掛かっているのだ。逃げ出さないようにするための配慮だろうか?
やはり、ここは・・・
しかし、精神病棟にせよ、隔離施設にせよ部屋が大きいのが気になってくる。
どう考えても大部屋であることは間違いない。
ならば、普通の病院なのか?
でも、それではこの不可解なまでの立地条件がなあ、と考えていると...。


写真10
窓には鉄柵


あねもね「ここ、病院じゃないんじゃないの?」
山 木 「ん?すると診療機材がある別の施設...例えば、医療老人ホームとかですか?」
あねもね「そうそう。そう考えれば、シックリくるじゃん。」

なるほど・・・そんな考えもあるのか。
確かに、“老人ホーム”なら、隔離されてる立地条件も合点がいく。
だとしたら、無理やり家族と引き離され、悲しい思いをしながら亡くなった者も多いのではないだろうか。 老人は、現世にどのような思いを抱いて死んでいったのだろうか。
悲しさ、やり残した事、思うように動かない老体。
ここは、老人たちの悲しみが渦巻いているのでは?
などと、「北の国から」の五郎のモノローグよろしく、思いを馳せてしんみりしているというのに...

あねもね「別に怖くないね〜。」とか...
山 木 「心霊スポット特有の、まとわりつく空気がないんですよ」だとか...
あねもね「だから、帰らずの森の方が良いって(以下略)」だったり...

キャッキャッと話に夢中になっている。
ええい、心霊スポット特有の空気が読めていないのはオマエラじゃ。
まあ、詳しい聞き込みは明日の朝に改めてしようということで、今日は解散!と考えていたのであったが...

山木「ん?ねぇ…なんか写ってますよ?これ顔なんじゃ?」


写真11 写真12
拡大写真


・・・・・・・・。

あねもね「老人の顔に、見えなくも...。」


それ以上、言うなぁ!!!

明日の聞き込み中止。もう2度と近づきません!
手を併せて、サクッと帰りました。


(探偵ファイル・山木&K)
Special Thanks! あねもね様



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