●更新日 11/27●


アルコール依存症の息子を絞殺した母親・・・東京地裁


殺人の容疑で逮捕されていた被告人、岩瀬昭子(61)=墨田区押上=の公判が東京地裁で行われました。
被告人は、アルコール依存症である長男の修一さん(34)を絞殺しました。

修一さんは墨田区役所の職員でした。4年前からアルコール依存症になり、家族は断酒会に参加させていました。今年の5月から7月までの2ヵ月間、修一さんは入院をしていました。肝硬変になっていたようです。退院して家族も安心していた矢先、また酒を飲みだしたのです。被告人は長男の自宅へ向かい、泥酔して横たわる長男を発見、近くにあったネクタイで首を絞めて殺しました。その後被告人は手首を切って自殺を図りましたが、死にきれず110番通報しました。

間違いありませんと罪を認める被告人へ、弁護人からの質問。
弁護人  夫や次男には謝った?
被告人  ごめんねって謝った…母さん一人のものじゃないのにねって…
弁護人  どうして殺したの?
被告人  私が産んだ子だから…私が責任取らなくちゃ…
      そんなに飲みたいなら、あの世でいっぱい飲ませてあげる。お母さんと一緒に逝こうって…

弁護人  命を奪った事はわかってますか?
被告人  (うなずく) あの子の気持ちを聞いてあげればよかった…

続いて検察官からの質問。
検察官  命を奪った事について、今はどう思ってますか?
被告人  これで良かったのかな…どうすれば良かったのかな…
検察官  殺した事は、良かった事?
被告人  良かった事ではないです。
検察官  あなたは修一さんの全てを理解していた?
被告人  一緒に暮らしてないので、わかりません。

最後に裁判官からの質問。
裁判官  追い込まれていた?
被告人  はい…思い詰めていました。断酒ができないのは、自分の育て方が悪かったと…
裁判官  修一さんを突き放そうとは思わなかった?
被告人  ほっとけない…
裁判官  成人男性なら、自分の責任ですよね?
被告人  本当はそうしなきゃいけなかったんですね…
裁判官  野垂れ死にと殺しでは、どっちがいい?
被告人  自分の手で何とかしたかった…

検察官は責任能力を認め、懲役8年を求刑。

被告人は最後に…

お酒が憎い…と泣き崩れました。

家族は被告人を責める気は無いそうです。
判決は12月2日。



ガル探偵学校スタッフ



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