●更新日 05/07●
女に追われる男(2)
〜前回〜
「いよいよ身体かよ・・・」
私は覚悟を決めて常連客である女性を部屋に入れた。
部屋を見回した後、「彼女いないわよね?」と、強い口調で聞いてきた。
私は「今はいないよ」と笑顔で答えた。
すると前回と同じように満足して帰って行った。
しかし、それからその常連客はパッタリと店に来なくなった。
電話をしても繋がらない。
「逃したか・・・」と諦めかけた頃、2ヶ月ぶりにその常連客が店に現れた。
店に来て早々
「アンタ本当に彼女いないのよね?」と聞いてきた。
私は「相変わらずだよ」と笑顔で答えたが、彼女は「そう・・・」と言ったきり、無言になってしまった。
嫌な予感がして仕方なかった。
しかし、同棲する彼女の事は絶対にバレてはいけない。
何もなかったように、その場は明るく過ごした。
閉店後、常連客の女性に「部屋に行ってもいい?」と聞かれた。
私は断ることができず、一緒にマンションの部屋に向かった。
しかし部屋に入るといきなり「嘘つき!!」と言ってA4サイズの封筒を叩きつけてきた。
何が何だかわからず、私はその封筒を拾い上げ中身を確認した。
中には表紙に『報告書』と書かれたものが入っていた。
それはある探偵社の報告書だった。
タカヤ
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