●更新日 01/14●
『これって詐欺ですよね?』横浜の探偵の日記C
1・2・3
彼「お前、Kに何を言ったんだ?どうしてお前は人の事情を考えることができないんだ!」
M子さんは耳を疑った。
看護師という仕事上、彼の体を心配して連絡をしただけだったが、会社に電話した事が軽率だったかもしれないと、その日の夜にも電話で彼に謝罪した。
だが、聞き入れて貰え無かった。
日を改めて彼に会う事にし、いつもの海岸線をドライブしながらM子さんは彼にもう一度謝罪した。
すると、
彼「朝、社長に呼び出されて解雇された。病気療養中に女と遊んでいたのが理由だって。過去に
作った作品の印税もパーだし、病気療養中の役員報酬の返還を求めて俺を告訴するって。
会社はM子のことを詳しく聞いてきたけどお前に迷惑かかるから必死で止めたよ。
そのせいで相当不利な条件を受け入れなくてはいけないけど。
謝られても仕方ないし、身から出た錆だから全てを受け入れるよ。」
さらに、M子さんとの電話が彼の奥さんに聞かれ、さらに浮気をしていると思われて慰謝料800万円、子供の養育費月10万円という条件で奥さんの方から離婚を申し入れてきたと言う。
だから、お金はすぐには返せないという言い方だった。
M子さんはこの頃から、何かおかしいと感じるようになっていた。
彼のブログを見てもいつものように更新されているし、子供と遊んでいる写真もアップされている。
「彼」のブログより
さらに、数日後の夜8時頃、
彼「今日は車の中で寝ています」
と、「彼」からメールが来た。
奥さんと不仲になったせいで家に居られないのかな?とも思ったが
その後、たまたま仕事帰りに彼の自宅付近を通ったM子さんは、自宅駐車場に在る彼の車を目撃してしまう。
もちろん車内は無人。
「おかしい・・・」
そう思ったM子さんは、翌日、法務局に行き、彼の勤め先の法人登記簿謄本を確認した。
悪い予感は的中してしまった。
過去から現在に至っても彼の名前は役員欄に記載は無かった。
急いで彼にメールを送った。
M子さん「借用書を作ってください。その借用書を公正証書にしたい」
彼 「大丈夫です。逃げも隠れもしないから。
ただし、俺にお金を貸しているから確定申告で税金がかかるよ。
周囲にその事が知られてしまうけどそれでもいいんだね?
俺は、君の不注意な言動のせいで、ここまで追い詰められていてそれでも身から出た
錆だと思って事態を受け止めて立ち向かって行くつもりでいるのに君は自分のお金の
話しかしないんだね」
M子さんはこの脅迫とも思える様なメールを見て確信した。
M子さん「やっぱり最初から返すつもりなんて無かったんだ・・・」
以前から探偵ファイルの読者だったM子さんは迷わずガルエージェンシーに相談した。
「これって詐欺・・・ですよね?」
※横浜の探偵の独り言
今回のケースは単なる個人間のお金の貸し借りでは無く
刑法 第246条 (詐欺)
人を欺いて(=だます。ウソをつくこと)財物を交付(=提供)させた者は、10年以下の懲役に処する。
にあてはまる可能性が有ります。
つまり、刑事裁判の判決で有罪になれば、最高で10年間、監獄(刑務所)に入れられて、"前科者"・"犯罪者"になるわけです。
失業や引越しなどを余儀なくされ残された奥さんや子供が路頭に迷う事になるかもしれない。
たとえ示談になったとしても、嘘によってお金を騙し取られたM子さんの精神的・経済的苦痛は相当なものです。
貸したお金を返してもらうだけでなく、損害賠償(慰謝料)も相当な額になるでしょう。
ちなみに、年が明けても「彼」からの連絡すら無い!
(本当に返す気が有るなら連絡ぐらいするだろっ!)
つづく
ガルエージェンシー横浜駅前
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