●更新日 12/13●


若妻の淫乱生活 女探偵の日記B


12


普段通り帰ってきた美香さんに違和感を覚えた南雲さん。
普通に「会社に電話したら帰ったと言われたけどどこに行ってたんだ?」
聞けばいいのになぜか聞けない。
聞いたらいけない気がする。
とりあえず会社に電話したことは伏せたまま、娘のことを話し出す。


「今日大変だったんだよ。里香が熱出して保育園から連絡が来て」

「え?里香が熱?」

「すぐに医者に連れて行ったから大丈夫。ただの風邪みたいだから」

「とりあえずちょっと見てくるね」

娘の部屋に向かう美香さんの背中を見ながら色々なことを考えてしまった南雲さん。




夕食後、なにげに話しをしてみた。

「緊急の連絡先、自宅とオレの携帯だけしか教えてなかったけど、美香の職場も教えておかないとまずいよな。うっかり忘れてたよ。」

「職場じゃなく、私の携帯でいいわよ。」

「いやでも携帯じゃ気がつかない時もあるかもしれないから、職場の方がいいと思うぞ」

「でも・・・職場の人に迷惑かけたくないから携帯でいいって」

普段そんなに自分の意見を主張するタイプではない美香さんだが、これだけは引かなかった。
職場には電話をして欲しくないという気持ちがバンバン伝わってくる。
南雲さんの違和感が不安に変わってくる。


これだけはしないと決めていた南雲さんだったが、とうとうやってしまう。
美香さんがお風呂に入っている間に美香さんの携帯を見てしまったのだ。
今まで美香さんの携帯を見るなんて、ただの一度もなかった。
正確に言えば、見ようなんて考えたこともなかった。

おそるおそる見てみるが、メールも電話の履歴も変わったことはない。
今日の空白の2時間の間に誰かと連絡を取った形跡もみつからない。
「オレの思い違いか?」何て独り言を言いながら少し笑顔になってみた。


しかし何の気なしに最後に見たデーターフォルダで異様な写真を見つけてしまう。







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