●更新日 10/09●
ガンマニアを捕まえろ!!2
賞金首の名前はフランコ・マドセン。45歳のイタリア移民だ。
大のガンマニアで、知人が所持していたプレミア物の古銃を盗み起訴された。
数多くのガンショーにフランコが出場していた記録から、私は、
「逃亡中の身だが、どこかのガンショーにひょっこり現れるのでは?」
と推理した。
そこで私は近日中にある催事を調べた。
すると、アリゾナでソルジャー・オブ・フォーチュンのイベントが八日後にあるのが判明。それはアメリカにおいて伝統のある銃のビッグイベントである。
もしもこの推理が外れていれば、タイムアウトでボンズマン(保釈保証業者)からの信頼はなくなり、今後の仕事にも影響が出る。
「己のプロファイリングを信じるしかない!」
プレッシャーを感じつつも、すぐさま私は現地へと飛んだ。
勘だけを頼りにするのは良くない。
だから様々な手法を用いて捜査=調査をおこなうのは最たる基本だ。
イベントを控えた町は観光客で賑わっていた。連日に亘り粘り、私はしらみつぶしにホテルでの聞き込みをして回った。
しかしフランコらしき人物は見つからない。しかたなく、時を待った。
ついにイベント当日、会場は数万人の人出だ。
写真を手掛かりに雑踏をかき分け、集中力を高めてフランコを捜索した。
どこだ・・・どこにいる・・・
すると、早撃ちコンテストのブースにいる一人の男に目が止まった。
何度も写真と照らし合わせる。
・・・間違いない、フランコだ!!
私の推理は的中していたのだ。
大勢の中で捕物をすると逆上して発砲された場合に流れ弾で犠牲者を出しかねない。逸る気持ちを抑えて、獲物を捕らえるマインドシュミレーションをしながらタイミングを待った。
イベントも終盤になり、フランコが人ごみから離れた!
私は静かにフランコに近づき、銃を突き付ける。
獲物は簡単にお縄にかかった。
トランスポート(護送)の際に捕らえた犯人がわめいたり暴れたりは日常茶飯事だが、道中でフランコはおとなしくしていた。大好きな愛しい銃口を向けられて逮捕されたのが、彼にとって本望だったのかもしれない。
ガル探偵学校
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