●更新日 03/14●

プロローグ


MAYU
         (Dimas Ardian, Getty Images使用)

生まれてから26日しか経っていないスマトラタイガーの赤ちゃんと5ヶ月のオラウータンの赤ちゃん。
ふたりが仲良く抱き合うこの写真、多くの人はかわいらしく思い、心が癒されるる事でしょう。

インドネシアのタマン・サファリ動物園では親に見離された双子のスマトラタイガーとオラウータンの兄弟が一緒の育児室で生活しています。眠る時は必ず4匹で写真のように抱き合って眠るそうです。関係者によると「一日中、転がったり、追いかけっこしたりして、この一ヶ月間何の問題も無く過ごしています」との事。
ジャングルの中に生きていたら決して生まれなかったはずの友情関係です。
タイガーは3ヶ月になると生肉を食べ始め、オラウータンといる事は危険になってくるのであと2ヶ月したら、離れ離れに暮らさなくてはなりません。

写真に心癒されるかもしれませんが、何故タイガーやオラウータンが親に見離され、動物園に連れてこられたのか。

野生の動物が自分の子供を見放す時は、子供が病気か、親が危険な目に会い子供抜きで逃げ出した時か、殺されてしまった場合。このタイガーとオラウータンの親に一体何が起こったのでしょうか?

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世界中で問題になっている森林伐採。生活場所を追われた動物達はどこへ。

ボルネオ島、スマトラ島では違法森林伐採が盛んで、ジャングルがなくなりかけているとの事。子供を生んだ動物達がこのような違法者達の侵略に会い、子供を守れず逃げるしかなくなってしまう。時には違法者達の手によって殺されてしまいます。スマトラタイガーとオラウータンは絶滅危機に指定されている為、彼らの博物などは闇ルートで高価に取引されています。

インドネシアだけでなく、世界中で森林伐採は問題になっています。USでも大きな問題の一つ。生活場所を奪われた野生の動物達は、他に選択が無く、人間達のエリアに食物を探しに出没。日本でも熊問題がありました。野生動物と人間のバランスがどんどん崩れてきている証拠なのではないでしょうか。

写真は、傷が深くなってきた地球がいつか絶滅するかもしれない、というプロローグなのかもしれません。



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